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【中高年のためのテレビドラマガイド】二つの才能「役者・長瀬智也と脚本家・宮藤官九郎」の奇跡

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【中高年のためのテレビドラマガイド】二つの才能「役者・長瀬智也と脚本家・宮藤官九郎」の奇跡

 長瀬智也主演・宮藤官九郎脚本の『俺の家の話』(TBS系)が最終回を迎え、その衝撃の内容がいまだにネットをざわつかせている。ネタバレを承知で言ってしまうと、最終回で長瀬演じる観山寿一が亡くなってしまうのだ。

 予兆はあった。最終回の一回前、第9話で危篤の観山寿三郎(西田敏行)が、寿一ら家族の必死の呼びかけ「肝っ玉、しこったま、さんたま〜」に応えて、奇跡の復活を遂げたシーンで、寿一のモノローグ「だが、奇跡は二度起こらなかった」がその先に起きる悲劇を暗示していた。

 それに、最後の試合に向かう寿一=スーパー世阿弥マシーンの出撃をもう一人の能楽師スタイルの寿一が深刻な表情で見つめる第9話のラストシーンも思わせぶりだった。

 それより何より、寿一の対戦相手がホセ・カルロス・ゴンザレス・サンホセ・ジュニアの名前が、寿一の敬愛する実在のレスラー、ブルーザー・ブロディを刺殺したホセ・ゴンザレスと酷似しているという符号もあった。要するに、伏線はあちこちにばら撒かれていたのだ。気づかなかった私が間抜けだった、というだけの話だ。

 そして、最終回で寿一が舞うはずだった能『隅田川』の内容だ。『隅田川』は、我が子を人買いにさらわれ、狂乱した母が息子を探しにやってきた武蔵国隅田川の渡し場で息子が、亡くなっていたことを知る。念仏を唱え、弔っているところに息子の亡霊が現れるという話。

 ドラマでも自分が死んだことを理解できない寿一が亡霊として現れ、息子が死んだことを信じたくない寿三郎が対話するシーンが、能の「隅田川」のシーンとダブって表現され、重層的な感動を生み出した。

 それまで、寿一の芸を認めず、一度も褒めなかった寿三郎が、「お前は国の宝にはならなかったけど家の宝になれた。お前は観山家の人間家宝だよ」と父・寿三郎が最大の賛辞を送ることで、寿一の魂は救われた。

 この作品が俳優・長瀬智也にとって最後の作品になるということも、十分に意識して作られたドラマであり、結末だったといえる。まさに奇跡の脚本。宮藤官九郎という才能の素晴らしさに改めて舌を巻かざるを得ない。

 3月末日をもって、ジャニーズ事務所を退所し、次なるステップを踏み出した長瀬智也。

 本当にこの作品が「役者・長瀬智也」にとって最後の作品になってしまうとは、とても信じられないが、『俺の家の話』が名優の最後にふさわしい素晴らしい作品であることは間違いあるまい。

  • (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
  • (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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