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このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
【百家争鳴「M-1にほえろ!」の巻】
早いものでもう12月。師走! 師匠が走ると書いて師走!!
さて、12月になると大阪は「あること」に向けて、どよどよ街がざわつく。今回、大金をその手に獲るのは誰か? 一夜にしてセレブの座を勝ち取るのは誰か? と。
決して年末ジャンボ宝くじの話ではない。そう、12月20日にABCテレビ・テレビ朝日系列で生放送される漫才のガチバトル「M-1グランプリ」の話題である!
「最近、知らん漫才師ばっかりやからオモロないわ」と愚痴愚痴言っている関西シニアも、自動的にチャンネルを合わせ、Fatboy Slimが歌うあの「イエス!ガンガンガンガンガンガーン!!(正しくはYes we can, can, can, can can, can, canだそうです)」という音楽に背中を押され、緊張で顔を引きつらせ登場する若手漫才師を応援することになるのだ。
そして、
「まだまだやのぅ」「ウチの方がオモロイわ」
などと、容赦なく罵声を浴びせるのである。そのくせ、自分の好みではないコンビに対してケチョンケチョンに怒りまくる上沼恵美子さんには、
「もっと優しい言葉かけたりいな! きっついなあ!」
と切れるのである。どの口が言う!?
上沼さんは今年も審査員として参加する。もはや彼女はM-1の別枠出場者の一人と言っていい。さあ、今年も関西シニアの代表、上沼恵美子様の怒り芸をその目に焼き付けよう!
話を戻そう。今年の最終予選通過は①アキナ②マヂカルラブリー③見取り図④錦鯉⑤ニューヨーク⑥おいでやすこが⑦オズワルド⑧東京ホテイソン⑨ウエストランドである。
母に予想を聞くと。
「アキナ以外知らん。叩いたり怒鳴ったりせえへんコンビがいいわ」
70代の叔父に聞くと。
「最近の若手はギャーギャーうるさいのん多いからなあ。中川家やミルクボーイみたいな王道が出てほしいなあ」c
なるほど……。
そうなのである。関西人は、漫才と食に対しては超保守的。変わったことや新しいことをぶち込んでくるのを「挑戦」とは取らない。「なに勝手にいじくりまくっとんねん」と拒否反応を示すのだ。「うどんはきつね! 漫才は「もうええわ」で締める!」。吉本新喜劇という偉大なるマンネリ芸で育ってきた感性が「想定外」を拒否するのは仕方のないことなのだ。
ということで、優勝を狙うならベタがいいぞ、漫才師の方。と私が大阪の端っこで叫んだところで、誰も聞いちゃいないだろうが……。
さあどうなる、今年のM-1。今年は誰を怒る、上沼恵美子! イエス!ガンガンガンガンガンガーン!!
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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