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このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
【関西シニアの星(2)「キダタロー先生を語ろう」の巻】
さて、前回紹介した浜村淳さんに負けず劣らず、濃厚な個性を持つ関西シニアの星。それが「浪花のモーツアルト」という異名を持つキダ・タロー先生である。
言い方は物騒だが、関西育ちの中高年は、もはやどう足掻いてもキダ・タロー先生の呪縛から逃れられない。というのも、この世に生を受けてから、ほぼ毎日無意識のうちにキダタロー先生のCMメロディーを浴び、すっかり洗脳されているからである。
「ホテル」と聞けば「カリフォルニア」ではなく「ニューアワジ~♪」と歌ってしまうし、「オーマイ」と聞けば「リトルガール」ではなく「カラーアサヒペン♪」と歌ってしまうし、「とれとれ」と聞けば「走ってゆけー」ではなく「ぴちぴちカニ料理~♪」と歌ってしまうし、「ABC」と聞けば「ハア~ン、E気持ち!」ではなく、「ヤーングリークーエースート~♪」と歌ってしまう。
彼女に「東京生まれ東京育ちなんだ」と嘘をついても無駄。これらが勝手に口をついて出てしまう。恐るべし、「キダ・コントロール」!
もし、これをクリアできたとしても、第二のキダ・コントロール網が張られている。あなたの周りに「東京出身と言っているが、どうも関西人っぽい」という人がいたら、下の文を読ませてみてほしい。
アホ アホ アホの坂田 アホ アホ アホの坂田 アーホーのさーかーたー アーホーのさーかーたー アホの坂田 アホの坂田 アホの坂田 アホの坂田 アホのさーかーたー
「なにこれ、怖いんだけど」と怯えたり、「坂田という名字の人に失礼だよね」とムッとした顔をしたなら、その人は本当に東京生まれであろう。が、その場で大阪の方を向いて合唱団姿勢を整え、節をつけて歌い出したら……。疑う余地はない、その人は関西人である。
さて、作曲家キダ・タロー先生は御年89歳。今もむちゃくちゃ元気、バリバリ現役でご活躍である。実はメガネは伊達でレーシック手術済。実はモーツアルトよりもショパンが好き。実はあのふさふさロン毛はカツラ。関西人なら、どれも全て承知の上で「キダ先生のメガネは度が入っていてモーツアルトの生まれ変わりで奇跡の地毛」。そう真っ直ぐ相手の目を見て答えられるはずである。
なぜここまでキダ・タロー先生は好かれるのか。答えは簡単。明るいからだ。彼のメロディーを聴いているだけで「わっはっは!かまへんかまへん。楽しも、楽しも!」。心からそうテンションが上がるのである。
関西人も、関西人でない方も。こんなご時世こそ、敢えてキダ・コントロールにかかろう!
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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