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キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月猛夫氏が一般の中高年男性から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味いただければ幸いです。 編集長
【本気で好きになったとなりの人妻】栃木県在住K・Yさん(54歳)
わたしが大学4年の時、父の事業が思わしくなくなり、仕送りがストップされた。しかたなくアルバイトをはじめ、それまでのワンルームマンションを出て古びたアパートに引っ越した。
家賃の安いのは魅力だったが、共同便所に共同の炊事場。もちろん風呂はついていなくて、住人もどことなく曰くありげな連中がほとんどだった。
わたしの部屋のとなりには夫婦者が住んでいた。奥さんの名前は幸恵。子どもはなく、彼女が働いてダンナを喰わしているようだった。
幸恵さんの歳は30前後といったところだろうか、長い脂気のない髪をひとつに束ね、化粧も薄く、身につけている物も質素で地味。生活の疲れが表情に浮かび、それでも清楚で端正な面立ちをした人だった。
ダンナは昼間から酒を飲んでくだをまく、とんでもない男だった。いつも言い争いの声が響き、アパートの連中も迷惑がっていた。
そんな住人たちに幸恵さんはいつも頭をさげて謝っていた。ときには顔をはらし、唇の端から血を流していることもあった。
わたしはそんな彼女を不憫に思うと同時に、自分の力でなんとかできないものかと思った。たぶん、そのころからわたしは幸恵さんに好意をいだきつつあったのかもしれない。
どうしてそんな男と暮らしているのか不思議に思うほど、幸恵さんはやさしくて礼儀正しい女性だった。とくに隣室のわたしに対しては、夕食のおかずを分けてくれたり、買い物ついでに菓子やタバコを買ってきてくれたりした。
「わたしにもね、あなたと同じくらいの弟がいるの。あなたを見てるとね、故郷の弟を思い出しちゃって」
そういってほほ笑む幸恵さんの表情に惹かれ、わたしにとって彼女は、姉というよりもあこがれの女性として認識しはじめていた。
それは秋の夜だった。アルバイトの帰り、わたしは夜遅く家路についていた。すると、アパートの前でうずくまる影を見つけた。それはまぎれもなく幸恵さんだった。
「どうしたんですか、こんなところで」
わたしは声をかけた。その時、わたしを見あげた幸恵さんは、ほほを押さえながら涙を流していた。
「追い出されちゃった」
無理な笑顔をつくろう幸恵さん。わたしの怒りは心頭に達し、ダンナに怒鳴り込んでやろうと意気込んだ。
「ダメ、やめて、そんなことしたらあなたにも」
わたしの腕にすがりつく幸恵さん。わたしは寸前で留まり、そのまま幸恵さんのとなりに座り込んだ。
「どうしてあんな男と暮らしてるんですか」
「そうねぇ、どうしてだろ。でも、あの人にもいいところはあるのよ。むかしはやさしくて」
「いまでも?」
「いまは……」
「いま、もっと幸恵さんにやさしくできる男があらわれたとしても」
わたしは思い切ってたずねてみた。幸恵さんは少し驚いた表情でわたしを見る。
「これからどうするんですか?」
「そうねぇ、どこか、安いホテルでも泊まって」
「ボクがいっしょじゃダメですか」
幸恵さんはいっそう驚いた表情で見つめる。
「いいの? わたしがどんな女でも」
「どんなって」
しばらく迷っていた素振りの幸恵さんだったが、意を決したように立ちあがり、わたしの手を取った。
「教えてあげる」
わたしたちはそのまま、駅前の安旅館に赴いたのだった。
薄暗い部屋の中で、わたしは布団の上に座り込んでいた。アパートの前を離れてから、幸恵さんは始終無言。そして、部屋の中に入るやいなや、急に服を脱ぎだした。
「見て」
全裸の幸恵さんは、わたしの前にその肢体を見せつけた。
白い肌に滑らかな曲線を描く腰つき、そして盛り上がった乳房。けれど、肌のあちこちには紫色のアザが浮かんでいる。
「わたしは、こんな身体なの。そして、あの人に隅々まで汚されているの。あの人のところから逃げてもいい。でも、こんなわたしが、ほかのだれかといっしょに暮らせるわけないじゃない」
幸恵さんはそういうと、薄い笑みを浮かべてうつむいた。
「だから、わたしのことなんか……」
言い終わる間際に、わたしは幸恵さんににじり寄り、アザのひとつひとつに唇を当てた。
「あ……」
驚きとも歓喜とも取れる声が漏れる。わたしは丁寧に肌を舐め、そしていった。
「ボクが全部忘れさせてみせる。汚れていると思うんなら、ボクがきれいにしてみせる」
幸恵さんは急に泣きはじめた。
「ダメ、無理よ」
「無理じゃない。ボクは好きなんだ。幸恵さんが大好きなんだ」
わたしは幸恵さんを抱きしめ、押し倒した。そして覆いかぶさり、乳房に顔をうずめる。
「だめぇ、いや……」
「いや? なんですか」
「違う、違う、でも、ダメ」
「どうしてですか? ボクじゃダメなんですか」
「ううん、あなたは夢もあるし、もっともっと偉くなるのよ。わたしなんかと」
「ボクの夢をいっしょに追いかけてくれないんですか?」
「え?」
「ボクといっしょにボクの夢を追いかけてください。夢をかなえられたとき、いっしょによろこんでください」
幸恵さんはわたしを見つめ、しばらく躊躇したあと、うなずいてくれた。そして、髪の毛をほどくと抱きついてくる。
「いいの? こんなわたしで。後悔しない?」
「はい」
「うれしい」
みすぼらしい服を脱ぎ捨てた幸恵さんは、天女のように美しかった。わたしは夢中になって乳房にむさぼりつき、吸った。
幸恵さんはわたしのペニスをつかむと、自分で自分の部分にあてがう。
「来て、わたしの中に入って。そして、全部忘れさせて」
わたしは腰を振って内部まで埋没させた。幸恵さんはあごをあげ、光悦とした表情を浮かべる。
愛撫もなされていないのに、中は潤んでネットリとした感触で満ちていた。わたしは幸恵さんの全部を堪能するためにゆっくりと、やがて性急に抽送を繰り返す。最後には愛情のすべてをそそぎ込むかのように、内部へほとばしりを放ったのだった。
それから、わたしと幸恵さんの付き合いがはじまった。わたしは、もう少しましなアパートに引っ越し、幸恵さんはダンナの隙を見てはかよってきてくれた。
そして、とうとうわたしは結婚を申し込んだのだった。
「卒業したらいっしょになってください。その前に両親に紹介したい」
幸恵さんは驚いた様子で迷っていたが、承諾してくれた。
11月の連休前日。わたしは駅で彼女を待った。しかし、1時間が過ぎ、2時間が過ぎても彼女は姿をあらわさなかった。
しかたがないので一人で実家に戻り、両親に言い訳をして、早々に住んでいた町に戻った。そして、そのまま幸恵さんが住むアパートに行ってみたが、部屋はもぬけの殻だった。
「え? どうして?」
動揺したわたしは、大家さんに彼女のことをたずねてみた。すると、2、3日前に急に越していったとのこと。
「そうそう、あんたが来たら渡しといてって」
わたしは彼女からの手紙を受け取った。そこには、次のような内容が記されていた。
未来あるあなたといっしょに暮らしていくことはできない。つまらない男だけれど、主人はわたしがいなくては生きていけるはずがない。いつかきっと立ち直ってくれる。それをもう一度信じてみたい。けれど、あなたとのことは遊びじゃなかった。結婚を承諾したときも真剣だった。
そして手紙の最後には『久しぶりに女であることを思い出しました。すごくうれしかったです。あなたのことは一生忘れません。けれど、わたしのことはすぐに忘れてください』と書かれていた。
わたしは手紙を握りしめて号泣した。小春日和の暖かな日だったことをおぼえている。
- 【選者紹介】
- 長月タケオ(ながつきたけお)
- 官能小説家。一般人の中高年男性への取材を通して市井の赤裸々な性のエピソードを紡ぐ。
- 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
- 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
- おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
- 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
- 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
- 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
- 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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- 誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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