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※はじめに
この連載は中高年の皆様に素晴らしき日本の性文化への憧憬をさらに深めていただくために、東京・吉原に書店を構える「カストリ書房」の店主・渡辺豪氏に毎回、お勧めの本や雑誌を紹介いただくものです。
カストリ書房は遊郭専門書店として2015年に誕生し、店主の渡辺氏は自らも遊郭、赤線、青線があった地域を巡って聴き取り調査や取材を行なっており、これまでに訪れた場所は約500箇所。現在も書店を運営する傍ら様々な日本の性文化に関する文献の考察やイベントを行なっております。
夕やけ大衆では、そんな渡辺氏が未来永劫残したい「性書」を厳選してご紹介いたします。さあ皆様、知識と誘惑の扉を開いてみましょう。
〈夕やけ大衆編集長より〉
第19回『遊廓』渡辺豪著(新潮社)
以前ご紹介した『戦後のあだ花 カストリ雑誌』に続いて、拙著『遊廓』のご紹介。
https://taishurx.jp/detail/27371/
本書は全国に残る遊廓建築の内観・外観を撮影した写真集。売春防止法から60年余が過ぎ、当時の建物は、ほぼ失われつつある。2010年前後から撮影開始して、500箇所内外の旧娼街を取材した成果を纏めたもの。
北は北海道から、南は沖縄まで。一概に「遊廓」といっても、成立、建築様式、誰向けの遊廓か?など様々なバリエーションがあった。
北海道はニシン漁の発達に合わせて、沿岸部に遊廓がつくられていった。沖縄には近世以前から娼街があったが、〝鉄の暴風〟と形容された第二次世界大戦末期の激烈な空襲によって灰燼に帰し、戦後は米兵向けの娼家がつくられた。
本州の広域で見られる娼街の成り立ちもある。江戸時代に整備された街道には飯盛旅籠という食事付きの旅館があった。ここで働く女中は飯盛女と呼ばれたが、実質的な娼婦で、街道をゆく旅客の求めに応じて、秘かに身体を売った。飯盛旅籠は非合法の売春宿だった。ゴッホやモネなどにも影響を与えた歌川広重が描いた『東海道五十三次』には、多くの娼婦(飯盛女)が描かれていることを、ご存知だろうか?
話を戻すと、これらの非合法な売春宿である飯盛旅籠は明治時代を迎えると、法的に格上げされ、合法的な売春宿となった。
「遊廓」と聞くと、多くの人は、とかく江戸時代を思い浮かべる。「江戸由来の〜」「江戸の伝統が息づく〜」といった具合に。しかしそれは間違いだ。
存在した遊廓の99%以上が明治以降に造られた、あるいは再編された娼街で、遊廓とは近現代の産物である。
売春防止法によって、わずか半世紀前に消滅した遊廓(正確に言うと遊廓に準じた買売春制度)だったが、先に述べたように多くの現代人に共通するイメージは事実とズレ始めている。
遊廓は、遠くない過去に生まれ、そして、近い将来その名残りは消滅しつつある。そんな時代の証人である娼家を撮影したのが本作だ。
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