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このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
【関西シニア通信】第66回「テレビが好き過ぎてゾンビ化」の巻
昭和10年代の生まれのシニアは、とにかくテレビが大好きである。
私の母(82)も、朝7時くらいに起きると真っ先にテレビをつける。そこから1日中ずっとつけっぱなし。掃除をしているときも、別の部屋にいるときも、観る・観ないに限らず、テレビの音が聴こえていないと落ち着かない。興味のあるコンテンツが無い日も、テキトーにチャンネルを合わせ垂れ流す。
一度こんな恐ろしい出来事があった。タイトルはうろ覚えだが、某チャンネルで「朝から晩までジェームスボンド」的な特集がされ、1日中延々と007シリーズが放送された日があった。
007も母の世代の大好物である。ショーン・コネリーがど真ん中。日本が舞台となったシリーズ5作目「007は二度死ぬ」(1967年)は特に、丹波哲郎と浜美枝が出演したという話を、まるで自分が出たかのように自慢されたこともあった。
ということで、007特集の日は、母は朝からテレビにかぶりつき。私はそれを横目で確認し、仕事に出かけた。
ところが夜21時に家に帰っても、母は朝とまったく同じ体勢で、緑内障の目を真っ赤に濁し、画面を食い入るように見ていたのである。
ままままさかずっと観てたの―ッ?! 怖すぎて「ヒイッ」と声が出た……。
その溢れるテレビ愛が、ある特殊能力を覚醒させた。それは「寝ていても、テレビのチャンネルを変えられたことを察知する能力」である。
母は夜ご飯を食べたあと、ソファに寝ながらテレビを観るのがお決まりで、たいてい途中で寝落ちする。私は眠ったのを確認し、コソッと自分が観たい番組にチャンネルを変える。すると突然
「観てるねん! 戻してッ」
と半目でガバッ起き上がるのだ。
びびびびっくりした! グッスリ寝てたやん!! 慌ててチャンネルを元の番組に戻すと、安心したようにソファに横になる。そして1分くらい満足そうに画面を眺めるのだが、スヤァ……とまたまた寝落ちする。結局寝るんじゃないか。私はもう一度チャンネルを変える。するとまたガバッと起きて
「観てる! チャンネルを変えるなっ」
と叫ぶ! この繰り返しがこれまで何度あっただろうか……。
ゾンビみたいで怖いよ(泣)! シニアの、テレビへの執着は本当に恐ろしい。
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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