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このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
【「酔うてへん」は酔ってる証拠 の巻 】
師走に入ると、酔っ払いが増えてくる。昨日も、新今宮駅から顔を真っ赤にしたオッサン3人が電車に乗ってきた。ゴキゲンである。果てしなくゴキゲンである。昔の志村けんのコントのような酔い方、久々に見た。
大声にならないように気を付けている感じではあるが、マスクの奥から漏れるへへへと楽しそうな笑い声。以下、3人の会話である。
(※)
「飲んだなあ大丈夫か」
「ぜんっぜん酔うてへん酔うてへん」
「酔うてへんか」
「酔うてへん酔うてへん。そっちはどないやねん」
「酔うてへん酔うてへん」
ウソやん、全員ヘロヘロやん!
これだけ「酔うてへん酔うてへん」と繰り返すことが、酔っているなによりの証拠。ツッコミたくなるが、黙って見守る。
「酔うてへん酔うてへん」
「ワシ○○駅で急行に乗り換えなあかんねん」
「酔うて乗り過ごしたらあかんで」
「酔うてへん酔うてへん」
ここから(※)に戻って繰り返し、という「酔うてへん」ループは延々と続いた。
さらに、1人のオッサンは「ワシ○○駅で急行に乗り換えなあかんねん」と何度も会話の途中で突っ込んできていたので、心の奥で「酔っぱらって乗り過ごすかもしれない」という不安があったと思われる。
大丈夫だオッサン。○○駅は、私も降りる駅である。なんなら「○○駅着きましたよ」と教えてあげてもいいぞ!
もちろんコロナ感染拡大はまだまだ気を付けなければいけない状態。普通なら電車の中での会話は顔をしかめるところである。でも、オッサンたちがあまりにもクスクスと楽しそうだったので(マスクもしっかりしていたので)、ヌルい笑顔で見守ってしまった。
あんまり飲まないように、はしゃがぬように。ええ年末を。
無事○○駅で降りたオッサンの千鳥足な背中を見つつ、心の中で手を振った私であった。
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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