Catch Up
キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月猛夫氏が一般の中高年男性から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味いただければ幸いです。 編集長
【高校生の甥を誘惑した20歳年上の叔母】東京都在住K・Nさん(51歳)
わたしには20歳、年の離れた叔母がいる。彼女は中学を出てから実家を離れて働きはじめ、その後、しばらく行方不明になっていた。
そんな彼女がふと、実の兄である父のもとを訪ねてきた。なんでも、水商売をしているとき男にだまされ、にっちもさっちもいかなくなって頼ってきたらしい。
わたしが高校1年のときだった。
叔母がいるというのはほかの親戚連中から耳にしていたが、実物を目の当たりにするのはこのときが初めてだった。しかも彼女は、わたしが知る範囲の中年女性の中で、もっとも美人だという印象をあたえてくれた。
母親は反対したが、父はそれを押し切って叔母を同居させることにする。部屋は2階の隅、わたしの勉強部屋のとなりだった。
当初、叔母はおとなしく一日中部屋から出ない生活を送っていた。しかし日がたつと、派手な衣装で町を出歩くようになってきた。
わたしが育った町は小さな地方都市で、田畑がひろがっているような田舎ではないが、繁華街に人があふれるような都会でもない。小さな家が立ち並び、アーケードにおおわれた商店街が唯一のショッピングゾーンで、父と母はその中で文房具店を営んでいた。
叔母は遅い午前に家を出たかと思うとパチンコに興じ、小金が入ると立ち呑み屋で一杯という生活を送りはじめた。当然、うわさが立ちはじめ、そのなかには、酒代やパチンコの負けを取り戻すべく春をひさいでいるというものもあった。
耳にした母は激怒し、父も叔母に対して詰問する。すると叔母は平然と事実を認めた。
「わたしの身体なんだから、わたしがどうしようと勝手じゃない」
そのいいぶんに対してあきれ返った父は、ここから出て行くか、パチンコと昼間からの飲酒をやめるか、どちらかを選ぶよう叔母に忠告した。
仕方なく叔母はパチンコと酒だけはやめると約束したのだった。
だが叔母の悪いうわさは、それからも途絶えることはなかった。身を売って小銭を稼いでいたのは酒を飲みたい、パチンコがしたいだけではなかったようだ。
もともと叔母は淫乱体質で、男がいないと我慢できないらしい。だから、外を出歩く機会がある限り、男漁りをやめるはずもなく、とうとう父は彼女を軟禁状態にしてしまったのだった。
住居と店舗が一緒になった自営業だから、父は一日中、家にいる。配達などの用事で留守にすることはあっても母がいる。
家の裏に勝手口はあったがカギがかけられ、父と母、そしてわたし以外は開けられないようにした。
つまり、叔母が外に出るには店を通るしか方法がない。
「どうして、わたしがこんな目にあわなくちゃいけないのよ!」
「イヤならまともな仕事を見つけて、この家から出て行くことだな」
「こんなのじゃ仕事も探せないじゃない」
「職安にいくときとか、面接の時は外に出してやる。ただし、オレがつきそうのが条件だ」
叔母は部屋から出ることの許されない生活を送りはじめた。もちろん、トイレや食事、風呂の時は、階段をおりることができる。だが、それ以外はじっと部屋にこもっている日々を過ごしていた。
そんなある日、遠い親戚に不幸があったとかで、父と母は夕方早くに店を閉め、連れ立って出かけた。残されたわたしは留守番と叔母の監視をまかされる。
「ねえねえ、Yちゃん」
両親が留守だとわかると、叔母は早速、わたしの部屋に来て声をかけてきた。
「お願い、ちょっとだけでいいから外に出して」
「ダメだよ。父さんに叱られる」
「帰ってくるまでにわたしも戻るから。それなら気づかれないでしょ」
「ダメだよ。近所の目もあるし」
当時のわたしは、親のいうことをなんでも素直に聞く、まじめな子どもだった。だからこそ、叔母の行為がいっそう許せなかったのかもしれない。
そして、事あるごとに叔母の悪口を並べ立てる母に同調し、少なくとも彼女に対していい印象はいだいていない。
少なくとも、容姿以外は。
「じゃあ、外に出してくれたらお礼、してあげるから」
「お礼? なに?」
「ふふふ」
ワンピース姿の叔母は畳の上に座り、前のめりになってわたしににじり寄ってきた。
「Yちゃん、女の人って知ってる?」
「な、なんだよ、突然」
「教えてあげる」
叔母は突然、わたしのほほを両手ではさみ唇を重ねてくる。わたしは驚き、あらがうこともできずに目を丸くする。
叔母は厚みのある唇を押しつけながら舌をねじ込み、わたしの口腔をなぞりはじめた。
「う、うう、わ!」
わたしは身体をそらし、手の甲で口をぬぐう。
「どうしたの?」
「な、なんだよ、いきなり!」
「キスもしたことないの?」
艶然とほほ笑みながら畳の上に手をつき、身をよじる叔母。やわらかでなめらかな唇の感触と、媚を売るような仕草を見て、わたしは興奮を禁じ得ない。
「じゃあ、女の裸も見たことないんだ」
わたしは黙ってうなずいた。
「見たい? 見せてあげようか」
叔母はいうが早いか、背中のボタンをはずし、ワンピースをまくりあげて素肌をさらした。
わたしは、目の前でくりひろげられる光景から目をそらすことができなかった。
叔母の肢体は艶やかな光沢を放ち、盛りあがった乳房やくびれた腰、張りつめた太ももは艶美に満ちた曲線を描いていた。
わたしはつばを飲み込み、言葉も出せずにいる。そんなわたしに、ときおり視線を向けながら、叔母はブラジャーの肩ひもを順番にずらし、やがてホックをはずして両腕で乳房を隠す。
「見たい?」
わたしはうなずく。
「じゃあ、見たら外に出してくれる?」
「い、いや、それは……」
「ダメなら服、着るわよ」
わたしは迷った。答えはすぐに出そうもない。
「もう、じれったい」
業を煮やした叔母は両手をひろげると、わたしにおおいかぶさってきた。
「こんなに興奮してるのに。すなおになりなさいよ」
わたしを見つめて叔母はいう。その手はわたしの股間を探り、勃起した一物をさすっている。叔母の顔から視線を落とせば、あらわになった乳房が目に飛び込んでくる。
「ほら、シたい、シたいって、びくんびくんなってるわよ」
いつの間にか叔母は、わたしのズボンをおろして直接、握っていた。
「サせてあげようか」
「い、いいの」
「約束してくれるなら」
「で、でも」
「シたくないの? 気持ちよくなりたくないの? オ×ンコにオチンチン、挿れたくないの?」
直接的な言葉が脳髄を震撼させる。わたしは叔母の目を見て首を縦に振ってしまう。
「ふふふ、かわいい」
叔母はそういって身体をずらし、わたしの股間に顔をうずめた。そして口を開いて呑み込んでいく。
「ふぅうん、おいしい」
絡まりつく舌の動きと、温かで湿り気のある口腔の感触。叔母は頭を振り、首を揺らしながらわたしを責めつづける。
「ああ、ダメだ、ああ!」
「もう出ちゃうの? いいわよ、出しても」
「で、でも」
「若いんだから大丈夫よね。お口で1発、そして……」
叔母の動きが早くなる。そしてわたしは、叔母の口の中に溜まった精液を吐き出したのだった。
「さあ、今度はわたしを気持ちよくして」
パンティを脱ぎ、両脚をひろげる叔母。
「ここにYちゃんが入るのよ。その前に十分濡らして」
それまでにも、悪友の持つ裏ビデオや裏本などで垣間見たことはあるが、こんなにはっきりと女性の秘部を見せつけられるのは初めてだった。
「さあ、早く」
わたしは叔母に乞われるまま、クレバスに指を入れ、クリトリスをいじった。
「そ、そうよ、あああん、そう、気持ちいい!」
叔母は悶え、喘ぎ、そしてふたたびわたしに伸しかかってくる。そのまま、自分でわたしを内部へいざなうと、激しく腰を揺らして悦楽を味わいつくすのだった。
叔母の内部に初精を吐き出したわたしは、約束どおり勝手口のカギを開け、彼女を送り出した。
ただ、両親に気づかれはしないかと気が気ではなかった。だが、叔母は両親が戻ってくる前に帰宅し、わたしは安堵した。
その後、わたしがこっそり叔母を送り出す機会を得ることはなかった。父が叔母の就職先を見つけたからだ。
叔母はアパートを借りて1人で住むことになった。だが、すぐに男を見つけてどこかへ姿を消してしまった。
- 【選者紹介】
- 長月タケオ(ながつきたけお)
- 官能小説家。一般人の中高年男性への取材を通して市井の赤裸々な性のエピソードを紡ぐ。
- 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
- 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
- おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
- 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
- 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
- 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
- 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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- 誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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