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昨年『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)で民放ドラマに初主演した小芝風花。今年に入っても『モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系)、『超速パラヒーロー ガンディーン』(NHK)と続き、この7月からは『彼女はキレイだった』(関西テレビ/フジテレビ系)でラブコメディに挑戦している。
このドラマは韓国で2015年に放映されたドラマの日本版。2017年には中国でもリメイク版が放送されている。彼女とダブル主演を務めるのはSexyZoneの中島健人。少年時代、太っちょだった心優しき少年・長谷部宗介(中島)は、イケメンの超エリートに変身。一方、優等生の美少女だった佐藤愛(小芝)は、無職でさえない「残念女子」に。海外から久々に帰国した宗介から「会いたい」と連絡が来て、再会に出かけた愛だが、イケメンになった宗介を見て気後れ。「今の自分を見て幻滅されたくない」と、自分の代役に親友で同居人の桐山梨沙(佐久間由衣)を向かわせる。
その後、大手出版社・文講出版に無事就職が決まり、総務部で働き始めた愛だが、ひょんなことから社内のファッション誌『ザ・モスト』編集部に潜り込むことに。そこに副編集長として移動してきたのはなんと宗介。失敗を繰り返す愛に苛つき、『佐藤愛』という名札を見ても、同性同名の別人としか認識しない。それどころか名札を摘んで「この名前が気に入らない」と言われてしまう。愛は、「私が好きだった宗介はもういない。もうあんな失礼な人見たことない。もうあんな奴のことで悩まない。絶対仕事で見返してやるから」と宣言して……。
宗介と愛の関係はどうなっていくのか、また、梨沙と宗介の関係は?など、今後の展開に興味は尽きないが、正直、設定に違和感を感じるのは小芝風花が、カワイすぎとても「残念女子」には見えないこと。ボサボサ頭にしてみても、ダサい服を着てみても、それなりにカッコいいので、「なんであそこまで自分を低く評価するのか」が分からなくなってしまうのだ。まあ、その点については今後仕事で挽回していくことが予想されるので、たいした問題ではないのだが……。
小芝の代表作といえば『トクサツガガガ』(2019年NHK)。自分の「世間とはズレた」感覚を全面的に肯定してしまうというこのドラマは、小芝風花という女優の方向性を決定づけたと思う。そういう意味では、この韓国ドラマをベースにしたラブコメは、なんか感覚が古くさいというか小芝に合ってないような気がする。それよりも、NHKでやっていた『超速パラヒーロー ガンディーン』での、怪物との戦いに巻き込まれる教え子を守る鬼コーチ役の方が彼女の個性にぴったり合ってるように思う。
ともかく、私が言いたいのは、小芝風花はイケメンの超エリートになんか負けてはいないということ。がんばれ、佐藤愛。負けるな小芝風花、がとりあえずの結論だ。
- (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
- (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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