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「むずかしいことは考えない。えらい人には好かれたい。それがぼくの生きる道」という軽〜い考えの主人公が大学内部の様々な問題に巻き込まれてしまうドラマが『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHK)。主人公は元アナウンサーの神崎真(松坂桃李)。人気が低迷したチャラいイケメンアナが大学の広報部に転身。「意味のあるコメント」を一切しないことで、アナウンサーとしての好感度を維持し続けてきた真が、その特技を買われて大学の広報部で活躍するという話だ。
ところがこの大学、いろいろと不祥事を抱えている。まずは、スター教授の論文不正の隠蔽問題。これを告発したポストドクターは、神崎の大学時代の同級生。彼女を黙らせるために神崎は、昔のよしみで近づき、告発をやめるように暗躍する。結局、彼女の意思を変えることはできなかったが、告発は曖昧な形で収束させられる。
また、次はジャーナリストの特別講座をめぐる騒動。大学には爆破予告までが寄せられ、大学側は講座の中止を検討。神崎は、講座の中止に動き、総長に記者会見で「意味のあることを言わない」ように諭す。しかし、ギリギリのところで覚醒した総長が、「意味のある発言」をすることで事態を収束させる。
そして、ついに神崎自身が渦中の人物となる。神崎自身が大学の施設から流出した蚊によって刺され、命の危機にさらされてしまうのだ。問題を明らかにしようとする神崎。だが、大学が進めようとしている次世代博覧会の関係者たち、すなわち大学の理事たちは、予定地周辺で謎の蚊による健康被害が起きている事実を認めようとしない。さて、どうなるのかというところで、最終回へと続くわけで、どのような結末になるのか興味深い。さすがに、自分が当事者になったら、神崎も変わっていくのだろうが、そうならないかもしれないのが、この脚本の面白さ。さすが、朝ドラの最高傑作と言われる(私自身そう思う)『カーネーション』の作者・渡辺あやのオリジナル脚本だけのことはある。
なお、松坂は金曜ナイトドラマ『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)でも、「愛すべきダメ男」を好演。どうやら、単にかっこいいだけではなく、「ダメ男」がハマり役になりつつあるように思える。そんな役者は他にいないだけに、役者として長持ちするためには案外「いい鉱脈」を掘り当てたのかもしれない、と本気で思ってしまうほどだ。
- (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
- (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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