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異色の刑事ドラマ『桜の塔』(テレビ朝日系)。このドラマは、通常の「犯人逮捕」が主眼の刑事ドラマではなく、警視総監の座をめぐる警察内部の「出世バトル」に焦点を当てたドラマ。警視総監の座をめぐる組織内のパワーゲーム、裏切り、罠 騙し合いが果てしなく続く。観ている方も「何が正義か分からなくなる」ほど強烈なシーンが次から次へと出現する。
主人公は玉木宏演じる上條漣。彼は、幼少期のある出来事がきっかけとなり、権力を手に入れることを渇望するようになる。警視庁捜査共助課の理事官となった彼は、自らの属する派閥のトップたる千堂大善(椎名桔平)を警視総監にするべく動き始める。しかし、実は、千堂こそが、自らの父を自殺に追い込んだ張本人であったことが徐々に分かってくる。
話が進むにつれ、上條は、千堂の敵となり、千堂が警視総監になることをなんとしても止めようとする。その手段として上條が利用するのが千堂の娘・優愛(仲里依紗)。彼女と結婚した上條は、自らに惚れさせ、彼女をマインドコントロールすることによって、千堂の弱点を握ろうとする。
最終回、重要人物を射殺したことを自白する優愛。そうさせたのは上條だが、優愛はあくまで自らの意思で行動したと主張する。
このことがきっかけとなり、警視総監を目前に失脚する千堂。上條の「千堂潰し」の野望が成就する。
しかし、この展開に異を唱えるのが、上條の幼馴染であり、良き理解者でもあった水樹爽(広末涼子)。水樹は上條にピストルを突きつけ、弾丸を発射する。「あんたの信じた道は間違ってる。あんたを裁けるのは私しかいないでしょ」
胸を撃たれた上條は絶命……なんて意外な展開なんだ、と思ったら、胸に忍ばせていたスキットルのおかげで、死なずに済む上條。
この「儀式」で「サッチョウの悪魔は死に、上條漣は生き残る」ということ。水樹が正確にスキットルのある場所に弾を命中させなければありえない事態だが、まあ、悲劇に終わらせないためにはしょうがないことだろう。
で、桜の塔における出世レースの勝者となったのは、権藤秀夫(吉田鋼太郎)。上條は警視長に出世したところで、物語は終わる。
すべての伏線が回収されて、ドラマに一つの区切りがついた今は非常に考えにくいが、もしも、このドラマに続編があるとしたら、上條が警視総監になるまでを描く内容になるのだろうとは思う。
それは一体いつのことになるのだろう。ま、あてにならない「楽しみ」にとっておくことにしよう。
- (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
- (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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