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【関西シニア通信】第7回:超会話術「そうやねん」活用法の巻

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【関西シニア通信】第7回:超会話術「そうやねん」活用法の巻

このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。

編集長

【超会話術「そうやねん」活用法】

 関西はお喋り王国である。特に70越えのシニアが「もう老い先短いねんから言うだけ言うとかんと」とばかりに、一方的に自分の話をする姿は清々しい。同じマンションに住む、75歳のTさんのトークは匠のレベルである。

人をあまり褒めたことのない私の母すら“人の話を全く聞かないがとても良い人”と不思議な絶賛の仕方をするTさん。この間エレベーターでお会いしたので、思い切って話しかけてみた。

「今日は天気がいいですねえ」

「あなたいつも思うけど背が高いねえ。身長どのくらい?」

「あはは、ウドの大木でして。背はえーと……」

「お母さんは元気? 足治った?」

「はい、だいぶん治り…」

「私、夏は好きなんよ。冬は苦手やけど。あっはっは」

「冬は冷えますよねえ」

「お母さんに靴は革より布がいいよって言っておいて。じゃあね」

「は、はい。それでは……」

おおぅ噂通り。見事に人の話聞かねえ!

そして確かにいい人だった。

別の日、またTさんにお会いしたので、今度は「コロナ怖いですねえ」と話し掛けた。すると、

「そうなんよ。私自転車だから足が痛くて」

じ、自転車? 「そうなんよ」は何に対しての相槌? 前よりもトークの斜めっぷりのレベルが上がっている……。笑顔で固まる私をスルーし、Tさんは話を続ける。

「食料品を買うのに大変やわ。見て、これエコバック」

「キレイな色ですねえ」

「やろ。ビニール袋が有料やしなあ」

おっ、ちゃんとコミュニケーションが取れた!

「そうそう。今3円とかするんですよね」

「そうなんよー。湿気が多いからよけいにうずくねん。今日鍼灸に行って来ようと思って」

足の話に戻ってる―――ッ!?

「お互い頑張って乗り切ろうね。お母さんにもよろしく。じゃあね」

そして今回も確かにいい人だった。

「そうやねん」と言いつつ、全く違う話が返ってくる。しかし不快な感情を相手に持たせない。私はTさんのこの見事な会話術を「スカッシュ型コミュニケーション」と勝手に名付けた。話は聞くものではない、するもの。己がしゃべりたいことをしゃべってナンボ。「そうやねん」という相槌は肯定の意味ではない。自分の話を始めるイントロなのである。

Tさんの印象がいいのは「そうやねん」という肯定ワードを使うからである。人によっては、「ちゃうねん」という否定を使ってくる、次のようなシニアもいる。これは困る!

「今日も暑いですねえ」

「いやいや、ちゃうねん。お墓行くねん」。

どこが違うんじゃい! しかも行先なんて聞いてへんがな! ツッコみだすとキリがないので、もしこういった「スカッシュ型」に巻き込まれたら、静かにハイハイと頷きつつ、ひたすら話を聞く側に徹することをオススメする。

【法善寺灯子さんのプロフィール】

関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。

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