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このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
【シニアに多い「ミュージカルが苦手族」】
私の知り合いのシニアにかなり多い「ミュージカル苦手族」。
ちなみに私は大好きだ。素敵やん。歌やダンスで世界を進行していく華やかな感じ! コロナが本格的に落ち着いたら劇場に観に行きたい。
しかしうちの母、叔父、知り合いのマダム、口を揃えて「良さがサッパリ分からへん」と言う。
「これまで芝居してたんが、突然歌い出したり飛んだり跳ねたりされてもなあ」
と首をひねるのだ。そ、それがミュージカルのいいところじゃないか! 母は
「現実的にありえへんやん」
とシレッと言う。いやいや、そんなこと言い出したら、あなたが大好きな「ワイルドスピード」や「007」の方が現実にあり得ませんけど?
叔父は
「照れ臭いっちゅうか「どないしたんや」言うて突っ込みたくなるねん。第一部が芝居、第二部が歌謡ショー、それでええやろ」
とこれまたシレッと言う。ちなみに叔父の女神は藤山直美である。
知り合いのマダムはバッサリ一言
「気が散る」
うーむ。もう言い返す言葉も見つからない。
また、三人共通でこんな意見が。
「年を取ってくると記憶力や集中力が減っていく。だからややこしい演出をされるとストーリーを見失う」。
なるほど。それはなんとなくではあるが、分からなくはない。
が、どうしても納得できないのは、母はタカラヅカは大好きなのである。
あれだって芝居から突然歌に入るでしょうが。どう違うんだと詰め寄ると、母はこう答えた。
「あれは別。関西の誇りやから」
出た、ザックリ地元愛!!
まあ、結局シニアになると「シンプルイズベスト」になるのだろうか。
納得はできなかったが、考えさせられる問答であった。
さて、今回の内容と全く関係ないが、コロナ緊急事態宣言が解除になった。このあいだ大阪ナンバに久々に出たので、写真を撮ってきました。どうぞ!
冬に第6波がきてまた緊急事態宣言……という流れはもうご免なので、感染防止対策はしっかりと。街に活気が戻りますように。
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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