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【中高年の性告白】第115回「家内との旅行で3年ぶりの大復活」愛知県在住T・Oさん(73歳)

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【中高年の性告白】第115回「家内との旅行で3年ぶりの大復活」愛知県在住T・Oさん(73歳)

このコーナーは官能小説家の長月猛夫氏が一般の中高年男性から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味いただければ幸いです。 編集長

【家内との旅行で3年ぶりの大復活】愛知県在住T・Oさん(73歳)

 ああいう物は突然の訪れるのかと思った。というよりも、突然気付くといったほうがいいのだろう。

 恥ずかしい話だが、もう3年も勃起しない。それは、通い慣れたスナックのホステスと縁あって、ホテルにしけ込んだときにわかった。

「やっぱり、お年だから」

 女は40過ぎの女盛り。熟した白い肌が目の前にあるにもかかわらず、セガレはビクともしない。

「いや、こんなはずじゃ」

「いいわよ、無理しないでも」

 オソソをいじくり、乳をしゃぶり、なんとか力がこもりはじめ、いざ突入というときにぐんにゃりしてしまう。あせればあせるほど、よけいに悪くなる。

「もう、ホント、無理しないで。朝までいっしょにいてあげるから」

 やさしい女でよかったと思う反面、男としての自信が粉々にうち砕かれた。

 そのときに思ったことだが、はたしていつからこうなったのか想像もつかない。会社社長として、とくに未曾有の不景気だったころは女どころじゃなく、がむしゃらに働き通しだった。

 年齢とストレスが不能を早めたのかも知れない。いや、70にもなると、だれもがそうなってしまうのだろうか。

 朝勃ちは60になったときに、たまにしかしなくなった。最後に勃起した日など、おぼえているはずがない。いつの間にかこうなっていた、というのが正解だろう。

「そういえば」

 最後にキチンとセックスしたときを思い出そうとした。

 5年前に家内と久しぶりにしたときは、きちんとできた。その後は、クラブやスナックのホステスと何度かねんごろになったが、出来た。半年ぐらいご無沙汰で、3年前のホステスだ。

 つまり、3年半前から半年の間に、力がこもらなくなってしまったことになる。

「もう、このまま、老いさばらえてしまうのか」

 そう思うと情けなく思った。

 薬を飲んだり、医者に通う手もあるだろう。しかし、この歳になって、そこまでしたくはない。

 来るときが来た、と諦めるべきなのだろうか。それにしても、寂しさがつきまとう。

「お父さん、最近どうしたんですか」

 あまりにも落胆した姿を見て、家内はいった。だが、本当のことを伝えるわけにはいかない。わたしは無理に笑顔をつくっていった。

「いや、なにもない、なんでもない」

 気晴らしに飲みに出かけても、なんだか侘びしい。これはと思うホステスがいても、何がどうできるわけじゃないとわかると、カネがもったいない。だから、仕事が終わっても、さっさと家に戻る。

 会社の連中も、出入りの業者も、同業の仲間も、わたしの姿を見てどこか悪いんじゃないかと勘ぐる。たしかに悪いことに違いはないのだが、口に出していえることでもない。

 一番心配したのは家族だった。そして、やはり家内が、もっとも気を使ってくれた。

「早く帰ってきてくれるのはいいんですけど……」

 50年前にいっしょになり、苦楽をともにしてきた。小さな町工場がそこそこの家電メーカーになるまで、働きづめのわたしを陰から支えてくれた。

 それなのにわたしは毎晩のごとく遊びまわり、家庭をないがしろにしてきた。

 バチが当たったのかも知れない。そう考え、罪滅ぼしも兼ねて、家内を連れて温泉旅行に出かけた。

 そこは新婚旅行で訪れたのと同じ温泉旅館だった。家内は最初、いぶかしがっていたが、到着すると少女のようにはしゃいでいた。

 苦労をかけたことと、長年連れ添って忘れかけていた、若いころの家内の美しさを思い出し、わたしのストレスも解消されていくのがわかった。

 本当に数年ぶりで差し向かいに料理を食べ、さしつ、さされつ、山海の珍味に舌鼓を打ち、わたしは自分が不能者であることなど忘れかけていた。

 湯を浴びて顔が上気し、酒に頬を赤らめた家内を見て、これからは恩返しをしろと神様がいっている、と思ってしまった。

 お互い酔いがまわり、寝床が敷かれ、いままでの思いで話に花を咲かせた。

 出会ったころの話、子どもがまだ幼いときの話し、わたしの浮気癖に対する嫌味。

「けど、若いときはおカネに苦労したけれど、いまは幸せ。あなたはわたしの自慢です」

 そういわれたとき、わたしは胸が熱くなり、目が潤んでしまった。

「あら、泣いてるんですか」

「バカ野郎。あくびしただけだ」

 わたしを見てほほ笑む家内。その姿が愛おしく、わたしは思わず抱きしめてしまった。

「あれ、イヤですよ」

 口ではそういったが、家内はあらがおうとはしなかった。わたしは唇を重ね、寝床に押し倒す。

「お願い、電気を」

 明かりを消し、浴衣の帯をとく。月は十五夜。青い月光が家内の身体を照らす。

 わたしはそのとき、久しぶりの興奮をおぼえた。それは、どんなに若くて、どんなに見た目きれいな女を目の前にしたときよりも高ぶった感情だった。

 ゆっくりと家内の着ているものを脱がし、白い肌を見つめた。

「恥ずかしい」

 家内はまるで、おぼこ娘のように顔を隠した。その姿がいじらしい。むかしのような艶も張りもないけれど、そこにはわたしの歴史と安心が備わった身体が存在した。

 わたしは覆いかぶさり、丁寧に愛撫を加えていった。唇から顔をずらしてしなびた乳房を舐め、下腹から秘部を探った。家内は身をよじって歓喜を示していた。

 この身体がわたしの子供を生み、育て、わたしの家庭を守り、わたし自身を守ってくれた。

 そう考えながら愛撫を続けると、なんと、それまでピクリともしなかったセガレが、ぐんぐんと勃起しはじめた。

「お、おい」

「なんですか?」

「勃った、勃ったよ」

「なんですか、もう、はしたない」

 わたしは驚喜して、そそり立つ一物を家内に見せつけた。家内は恥ずかしがって顔を伏せる。わたしはそれを秘部に押し当て、ねじ込む。

「ああ、アナタ」

「ありがとう、本当にありがとう」

「あなた、あなた」

「やっぱりお前だ、お前だけだ、お前が一番だ」

「ああ、イキます、イッちゃいます!」

 家内は達し、わたしも果てた。わたしはいつまでも家内を抱きしめ、家内もわたしの腕の中に身を預けた。

 それからは、いままで以上に仕事をこなし、気力も体力も充実した日々を過ごした。けれど、休みの日には家内との旅行を楽しんだ。

 幸福や安心はごく身近にある。わたしはそれがわかり、至福の日々を過ごしている。

  • 【選者紹介】
  • 長月タケオ(ながつきたけお)
  • 官能小説家。一般人の中高年男性への取材を通して市井の赤裸々な性のエピソードを紡ぐ。
  • 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
  • 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
  • おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
  • 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
  • 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
  • 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
  • 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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