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キャッチアップ

このコーナーは関西在住の女性ライター・法善寺灯子さんに関西のシニアの皆様の魅力を語っていただくものです。関西流の笑いと人情味溢れるシニアの生き様はきっとこの世知辛い浮世に一筋の光を与えてくれるでしょう。関西のオジ様とオバ様とお爺さまとお婆さまと、おとんとおかんのパワーが皆様の健康とご長寿の活力になることを切に願います。
編集長
転んでも死にかけてもネタにする。泣いて笑ってネタにする。冥途の土産にネタにする。嗚呼、それが関西、関西シニアの心意気――。
おおきにはじめまして。関西在住ライター、法善寺灯子です。さあ、言いましょツッコみましょ、愛すべきジジババのフリーダムな毎日を。
コロナ騒動もかなり落ち着き、現在通天閣がグリーンに輝き続けている大阪。しかし、そもそもビビリなお土地柄なので、コロナ自粛中はそりゃもう大変だった……。
私は忘れない。コロナ騒動でマスクが手に入らなかった5月の初め、ナニワの某スーパー薬局コーナーで起こったあの「事件」を。
何度来てもマスクが手に入らないと、いかにも昼からカップ酒なオジジがスタッフに向かって怒鳴り散らかしていたのである。
「いつ来てもマスクないやんけ。お前ら店側が先に買い占めしてるんちゃうのんか!」
あわわわ。ビビりまくる私。が、60歳くらいのオバハンスタッフ、負けてはいなかった。
「マスクは全てお客さまに出してます! いくら怒られてもどうにもならへんのですわ。私らもコロナには本当に迷惑してるんです」
そう強い口調で言い返したのだ。するとオジジ、「なんやとワレ」と言い返すかと思いきや。
「そっそうか……」
そう呟いてアメリカ人がよくやる「オーマイガー」のポーズ(輝く頭頂部に両手をあてる)を取り
「いや、スマン。せやな、あんたらは頑張っとんねんもんな。すまん。ワシが怒るべきはあんたらやなかった。コロナやな! すまんッ」
まさかの高速反省モード。あああ謝るの早ッ。素直やん、ものすごい素直やん!
スタッフのオバハンも心が広かった。ビリケン級の笑顔を讃えこう言ったのだ。
「いえいえ、イラつく気持ちわかりますわ。一緒に乗り切りましょ」
なにこの神展開。
「せやな。ホンマ、すまんの!」
チャッと額に手を当て、敬礼のポーズまでしとるやないかい爺!
ちょっとちょっと、所要時間3分で仲直りから友情生まれてるやん~(感動)。トイレットペーパーを抱えドキドキ見守っていた私は心で拍手した。エエ話や、エエ話や!
このようにナニワのシニアは、即効でケンカし即効で仲良くなるから、見ているこっちが度肝を抜かれる。
いらん口は出すがすぐ謝る、そしてすぐ許す。さらにサッサと忘れる! 迫りくる寿命、「時は金なり」一切ムダにしない。これがナニワのシニアの心意気。
知らんけど。
【法善寺灯子さんのプロフィール】
関西在住ライター。性別:女性。好物は串カツとお好み焼きのブタ玉。兵庫、大阪、京都、奈良、三重、滋賀などフットワーク軽く駆け回り、愛すべき関西の面白ネタを探す。
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