『半沢直樹』『日本沈没』など、話題作を次々と発信し続けるTBS日曜劇場の最新作が『DCU』。

　海上保安庁に特設された捜査権を持つ水のスペシャリスト集団の活躍を描く物語だ。スペシャリスト集団の物語と言えば、鈴木亮平主演の『TOKYO MER～走る緊急救命室』が思い起こされる。確かに、陸上の緊急救命を専門とするスペシャリスト集団の活躍を描いた『TOKYO MER』とは共通点が多い。特に「秘密」を抱えたリーダーが、危険を顧みず率先して現場に赴くところなどそっくりだ。ただ、DCUは捜査権を持ち、警察と激しく対立するところが違うと言えば違う。この孤高のリーダーを演じるのが阿部寛。

　この阿部寛がひたすらカッコいい。リーダーは、通常、船の上から水に潜るメンバーに指示を送るものだが、率先して危険な水中に潜り、真実を暴こうとする。警察とも、もっと上手くやればいいのに、ことさら対立を煽って、失敗できない状態に自らを追い込もうとする。彼の長身や鍛え抜かれたボディが「架空のヒーロー」にリアリティを与えている。

　その阿部寛とバディを組むのが横浜流星。カッコいい男がダブルで大役を張るのだからたまらない。

　横浜流星の役どころは、少年時代、阿部寛に命を救われ、成長してDCUのメンバーとなるのだが、阿部寛に対する疑念が湧いてくる。

　少年時代に起きた海難事故の真実はどこにあるのか。果たして、本当に俺はあの男に命を救われたのか。

　複雑な思いを抱えながら、協力しあって真実を暴いていく阿部寛と横浜流星。

　とにかく、阿部寛と横浜流星が正面からぶつかりあうというだけで、ワクワクしてしまうではないか。これからの展開が楽しみだ。

• （文）久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
• （編集）スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/