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キャッチアップ
11月からスタートしたNHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』。今回は、昭和から令和に至る100年のスパンで、親、子、孫(祖母、母、娘)三世代のヒロインが、それぞれの時代を生き抜いていくというスタイルで、NHKのラジオ英語講座を軸に物語が展開されていく。
まず、1925年から始まる最初の時代のヒロイン安子を演じるのは上白石萌音。その娘るいを深津絵里、るいの娘ひなたを川栄李奈が演じる。
まずは安子の物語。岡山県の和菓子店に生まれた安子は、地元の名家・雉真繊維の長男・雉真稔(松村北斗)と恋に落ち結婚するのだが、この結婚に至るまでの過程が序盤の大きなドラマとなっていく。
当時は恋愛よりも家と家の結びつきが結婚。和菓子屋の娘は「雉真家の跡取りに相応しい結婚相手」ではなかった。一方、安子の側も長男の算太がダンサー志望で、家業を継がずに家を出て跡取りとしては安子しかいない。こちらはこちらで親が結婚相手を探すことになるのだが、二人のお互いへの想いは強く、両家とも結婚を許すことになる。
しかし、時代は戦争の真っ只中。学生であった稔も学徒出陣ですぐに出征。結婚生活は極めて短いものとなる。この辺りの展開は早く、戦争という背景もあって、安子の運命はあっという間に変転する。
やがて、長女るいが誕生。しかし、安子の家族は空襲による爆撃で死亡。戦後、唯一生き残った父親も安子にあんこの作り方を教えたのちに逝ってしまう。
稔の帰還を待ちわびる安子だったが、そこに稔の戦死の知らせが届く。
大阪に出て、るいと二人で暮らし始める安子。おいしいあんこが評判になり、お菓子が売れ始めた矢先、交通事故に遭って、岡山に連れ戻されることに……という展開。
過酷な運命に翻弄される安子だが、上白石のピュアな演技が彼女を自然と応援したくなってしまうというのは、ドラマの制作者の術中にハマってしまったということか。
稔を演じる松村北斗もいい。彼の真面目さ純粋さに上白石、いや安子がひかれるのも無理はない。「無事の帰還を願いたい」という安子と視聴者の期待を裏切って、稔が戦死するという悲劇的展開。さらに、るいと安子の間にも亀裂が……。この後、娘や孫にどんなドラマが待ち受けているのか、目が離せそうにない。
- (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
- (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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