『おかえりモネ』（NHK）で、朝ドラの主役を務めた清原果耶が、初めて民放ドラマに主演すると話題を集めているのが『ファイトソング』（TBS系）。

　2015年朝ドラ『あさが来た』（NHK）でドラマデビューを果たした清原は、2016年に大河ファンタジー『精霊の守り人』（NHK）で、主人公バルサの少女時代を演じ、2018年には『透明なゆりかご』（NHK）で初主演。東京ドラマアウォード2019で主演女優賞を受賞するなど高い評価を受けた。続いて『螢草～菜々の剣』（NHK-BS）で時代劇に初主演。朝ドラにおいても『なつぞら』（NHK）で主人公の妹を、『おかえりモネ』ではついに主役を掴み取るなど、これまで「NHKの秘蔵っ子」として活躍し続けてきた。

　それだけに、「民放初主演」は、楽しみではあるが、一抹の不安がないでもない。なにしろ、業界では「朝ドラ後の第一作が女優の今後の運命を決める」と言われているだけに、これがもしコケれば、清原の女優人生に暗雲が立ち込めかねないからだ。しかし、そうした心配は杞憂だったと第一回を見て確信した。

　ドラマ冒頭、清原は空手に人生を賭ける女の子・木皿花枝として登場する。道着姿がサマになり空手のキメポーズもバッチリ。本当に空手をやっていたのではないか、とみまごうばかりのハマりぶりで、『精霊の守り人』で見せたアクション女優の片鱗をチラリと見せてくれた。しかし、大会優勝後、交通事故に遭い空手を諦めて自暴自棄の生活を送る花枝。

　そんな花枝を暖かく見守る幼なじみの夏川慎吾（SexyZoneの菊池風磨）。そこに花枝が愛聴する唯一の曲を作った一発屋ミュージシャン芦田春樹（間宮祥太朗）が現れ、微妙な三角関係が始まって……。

　快調にスタートした『ファイトソング』。成人式を迎えたばかりの清原の活躍を今後も見守っていくことにしよう。

• （文）久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
• （編集）スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/