不安多き令和の時代、我らが五月姐さんが静かなブームに！　その栄光と官能に満ちた半生の軌跡！

　ここ最近、本誌のグラビア企画などで五月みどり（80）の復刻ヌードが大評判を呼んでいる。　何かと不安な時代だからこそ、すべての男を優しく包み込むような癒やしと、芳醇なエロスを併せ持つ彼女の魅力が、日本で求められているのだ。　今回は、彼女が残した数々の伝説を、ご本人から届いたコメントを交えつつ一挙紹介する！

『ビデオリサーチ』社による調査開始（１９６２年12月３日）以降、最も視聴率（関東地区：以下同）が高かったテレビ番組は何か、ご存じだろうか？「東京五輪の前年、１９６３年（昭和38年）の大みそかに放送された『ＮＨＫ紅白歌合戦』で、その視聴率はなんと81・４％。これは、力道山や東洋の魔女でもかなわない怪物的な数字です」（テレビ局関係者）

　では、そうそうたるメンバーが出演したこの『紅白』で、瞬間視聴率が最も高かったのは、誰が歌っているときだったか？「大トリの美空ひばりさんではなく、艶やかな和服姿で『一週間に十日来い』を歌った五月みどりさんでした。視聴率は、なんと85 ・３％。彼女は日本のテレビ史上、最高視聴率の記録保持者なんです」（前同）

　五月が振り返る。

「あの頃は、１日に５ステージをこなすような一番忙しい時期でしたが、今のように視聴率について取り上げられることがなかったので、実感はまったくなかったんです」

　瞬間視聴率に、歌手たちが一喜一憂するような時代ではなかったのだ。

「ただ、歌手として『紅白』出場はとても名誉に思っていて、すごい方たちの中で緊張していたことだけは、よく覚えています（笑）」

　また彼女は、歌手としてだけではなく、50年代の終わりから女優としても活躍した。「東映、大映、東宝、日活、松竹と各映画会社から引っ張りだこ。専属ではないので、当時の“五社協定”を超越した存在でした」（映画関係者）

　そんな五月が、結婚、離婚を経て、性に奔放な素顔をオープンにしたのは74年、30代半ばの頃だ。「雑誌『平凡パンチ』（平凡出版＝当時）で、ヌードを披露したことに端を発します。熟れた肢体は、官能美にあふれるものでした。これが、熟女ヌード文化の先駆けです」（芸能記者）

　その画期的ヌードに、当時はポルノ路線を推し進めていた日活（78年より、にっかつ）と東映が着目。両社は前後して“日本版エマニエル夫人”を想定した作品への出演を打診した。「結局、東映との話が進み、75年の映画『かまきり夫人の告白』が完成。これは、“彼女の性遍歴を再現した”という触れ込みでした」（前出の映画関係者）

　この作品は、次々に男を食い物にしていく、美しい人妻タレント“五月みどり”の姿を描いている。

「全裸シーンでは、ツンと上を向いた乳首から目が離せなかった。また、アクメ顔のエロさは勃起不可避でした」（前出の芸能記者）

　その後、２度目の結婚もあり、しばらくアメリカで生活していた彼女だが、その妖艶な魅力を芸能界が放っておくはずもなかった。　82年、にっかつからのラブコールに応え、42歳にして映画『マダム・スキャンダル　10秒死なせて』に主演し、大ヒットさせるのだ。

「濃厚ポルノだった同作は、若い世代にも、“上質なオカズ”として広く認知されているんです」（前同）

　やがて、“熟女ブーム”が巻き起こり、五月は多くのメディアに“熟女のシンボル”として大量露出することになる。「一流芸能人でありながら、性体験を堂々と語る貴重な存在でした」（放送作家）

　もう一つ、触れておきたい伝説がある。

「『熟女』という言葉は、もともと80年頃に普及した『熟年』から派生したものですが、これを一般化させたのは、間違いなく五月さんでしょう」（前同）

　当人は「私が広めたわけではないと思いますよ」と謙遜しつつ……、「それまでは、ある程度、年齢を重ねた女性を表す言葉はなかったですよね。それが、『熟女』という言葉が生まれて、しかもプラスの意味で使われるようになったのは、うれしいことね」

　そんな熟女ブームが最高潮に達したのは83年。「歌手として、中森明菜の『少女Ａ』に対抗した『熟女Ｂ』なる曲を発表。当時、ラジオではエロソングとして頻繁に流れていました」（前出の放送作家）