Catch Up
キャッチアップ
このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【美女を目当ての大誤算】
S・K 69歳 山梨県在住
いまは見る影もないが、こう見えても若いころは、そこそこのハンサムだった。だから、中学高校時代から女子の友だちは多く、逆に男連中から冷やかされたり、やっかみを受けたりもした。とはいうものの、いまの時代のように女性から告白されるという機会も少なく、とくに決まった相手がいたというわけではない。
「すべては大学に入ってから」
そう思いながら、日々、受験勉強にはげんでいた。
高校は地元だったが、大学は東京の某私立に合格した。花のお江戸で一人暮らし。時代は学園紛争の真只中だったが、ノンポリで朴訥だったわたしは、時代の波にのみ込まれることもなく、平凡で楽しい学園生活を送っていた。
田舎出であか抜けないわたしだったが、2年生にもなるころには周囲の雰囲気にも慣れ、小ましな格好をするようになっていた。先にも記したが、風貌は高校時代とさほど変わらなかったので、女子と接する機会も増える。
そして都会の女子といえば積極的で、おおらかだ。わたしは見目うるわしい女性たちと食事をしたり、飲みにいったり。そのうち、心を奪われてしまう一人の女性と出会った。
彼女は同じ大学の同じ学部に通う、生まれも育ちも東京山の手という、筋金入りのお嬢さんだった。
腰の辺りまで長く伸びた黒髪に、少しうれいを帯びたひとみ、ツンと尖った鼻に厚みのある唇。そして細身の体躯にもかかわらず、大きく盛りあがった胸もと。
どんなにもてたといっても、わたしは特定の女性と付き合ったことがなかった。そして、玄人女に手を出すほどのカネもないし、勇気もない。つまり、もうすぐ成人の年齢に達しようというにもかかわらず、童貞だったわけだ。
どうせ捨てるなら一番好きな相手がいい。それが、だれにも負けない美人ならなおさらだ。
わたしはどうしても彼女とお近づきになりたくて、あれこれ思いをめぐらせていた。
そんなあるとき、彼女と新宿で飲む機会を得た。なんのどういうきっかけで、そんな場がもうけられたのか、いまとなっては記憶にないが、わたしとわたしの友人2名、そして彼女と彼女の女友だち2名、合計6名で安居酒屋に集合した。
最初はお互い緊張の面持ちでビールをグラスにそそぎ、ちびちびと口に運んでいた。しかし時間が過ぎ、酔いもまわりはじめると、うちとけた雰囲気の中、雑談に花が咲きはじめた。
そんなとき、わたしのとなりに座っていた悪友が急に席を立ち、一人の女子の横に席を移した。そして、ほかの連中にはいっさい目もくれず、楽しそうに話している。
「やるなぁ、あいつ」
わたしともう一人は、うらやましくてつぶやく。
「なあなあ、君はどっちがいい?」
友人が聞く。わたしは改めて、残りの二人を見た。
一方はわたしがあこがれを抱く超美人。もう片方は、ブスとまではいわないが、生真面目そうで華のない平凡な顔立ち。
「お、オレは……」
わたしは、あこがれの人をしめす。友人はわたしと違い、平凡な女の子を選んだ。
「そうかぁ?」
「ああ。もう一人は確かに美人だけど、冷たそうだし、きれい過ぎる。きっといままでチヤホヤされてきたから、性格もあまりよろしくないはずだ」
そういわれてみれば、そうかもしれない。わたしは見た目ばかりに気をとられ、性格まで考えに入れてなかった。
「それに、美人の方ともう一人は友だちだろ。とりあえず落としやすそうな方と付き合って、それから美人の詳細を知り、乗りかえるって手もある」
「それは、ちょっと……」
「じゃあ、君はどうする」
わたしは迷った。しかし、結論を急ぐ必要もない。とりあえず、この場から友だちとしての付き合いを深め、そのあとに結論を出しても遅くはない。
そうこうしているうちに場はお開きとなり、最初にアクションを起こした友人は、モーションをかけた相手とどこかに消えてしまった。
「なんだよ、アイツ」
残されたわたしたちは苦言を吐く。
「これから、どうしようか」
「わたし、もうちょっと遊びたいなぁ」
女子は言う。わたしたちにも異存はない。
「じゃあさ、雰囲気を変えて」
わたしたちは和風の居酒屋から、洋風のパブに河岸を変えたのであった。
場所を変えたことも手伝って、わたしたち4人の親しさは増し、場は華やいだ。そのうち友人は酔いつぶれてしまい、わたしは目当ての彼女とその友人とで、あれこれ談笑していた。
「きまった恋人はいないんだ?」
「二枚目さんなのに」
「そんなことないよ」
「じゃあ、わたしたち二人ならどっちを選ぶ?」
そう言われ、わたしは言葉を飲み込んだ。
もちろん、美人の方に決まっている。しかし、それを口にしてしまうと、残りの子は気分をそこねてしまうに違いない。目の前で友だちをないがしろにするような男に、彼女は好意を持つだろうか。
「う~ん、どっちもかわいいから決めかねるよ」
わたしのその言葉に、二人ははしゃいでいた。
どうにかこうにか、わたしたちは酔いつぶれた友人を、彼の住む下宿まで送り届けた。そのとき、彼女たちからひとつの提案がなされた。
「今度は3人で遊びに行かない?」
「いいわねえ。じゃあ今度の日曜日」
美人の女子が提案し、友だちの子とわたしは賛成した。
日曜日が来るまで、わたしは迷った。正直に自分の気持ちを伝えるべきか、それとも、もう少し時間を空けるべきか。それとも……。
「将を射んと欲すれば、まず馬を射よ、ともいうしな」
最初から美人と仲良くなれればいいが、わたしの友人が言ったとおりハードルは高そうだ。それなら、まず落としやすそうな、見劣りする友だちの方と仲良くなり、出来るだけ紳士的にふるまう。ただし、あくまでも友だち以上の関係にはならない。そうすれば、わたしのことはやさしいジェントルマンとして、美人に伝わる。
好印象をあたえれば、友だちを出し抜いて美人の方から言い寄ってくるかもしれない。それに、美人の性格やこれまでの人間関係なども聞き出せれば、より的確な判断が下せる。
「よし! その手でいこう」
日曜日、わたしたちは3人で集まり、遊園地に映画、そして食事をして過ごす。その間中、わたしはターゲットでない方の女の子と、二人だけの時間を多く持つように努めた。それが功を奏したのか、ある日、その彼女から誘いの連絡があった。
「今度、二人きりで会ってもらえませんか?」
計画は順調に進んでいる。わたしは思った。もちろんすぐさまOKし、わたしは奈美子という名の、美人でない方とデートすることになった。
デートの最後に洒落たレストランに入った。彼女は、こんな店に入ったことがない、といって目を輝かせていた。わたしも初めてだが、そんなことをさとられてはいけない。まるで、いつも利用している風をよそおい、味もわからないうちに食べ終えた。
奈美子の方はワインに酔っ払い、店を出るときにはわたしにしなだれかかってきた。
「今日は帰りたくない」
彼女はいう。
奈美子とは深い関係にならないつもりだった。本当の目的は美人の方だから、当たり前だ。しかも女性との経験がない、しかもヤリたい盛り。
「一度くらいなら大丈夫だろう」
そう思ってわたしは、奈美子と一緒にアベックホテルへ入った。
顔立ちは平凡だが、そこは20歳ソコソコの女子大生。ピチピチした白い肌に、わたしは悩殺される。ホテルのおばさんがお茶を出してから立ち去ると、わたしは奈美子を抱きしめてキスをした。立ちのぼる甘い匂いと腕に伝わるやわらかな感触。ほんろうされたわたしは、そのままベッドインする。
「あん、恥ずかしい」
奈美子はつぶいて身をよじる。その姿がなんとも愛らしく、わたしは大急ぎで服を脱ぎすて、彼女も全裸にむいた。
初めて間近にする若い女性の裸体。わたしの股間は、痛いほどにふくれあがっている。
はやる心を押さえつけ、彼女の乳房を揉み、陰部に手をはわせる。この世の中にこんなにもやわらかい物質が存在するのか、という驚きと感動に打ち震えながら、胸乳にむしゃぶりつき、乳首を吸う。
「あああん、だめぇ」
かん高くひびく喘ぎ声。わたしは挿入場所を苦労しながらさがし当て、突き入れる。
「あ……!」
彼女は唇をかんでたえていた。そう、わたしも初体験だったが、奈美子も処女だったのだ。
わたしはぬめりと締めつけを感じ取りながら、夢中で抜き差しを繰り返した。やがて頂点を迎えたわたしは、サックは装着していたので、奈美子をきつく抱きしめたまま中で放出を果たしたのであった。
そのたった1回が、その後のわたしの運命を決定づけた。
奈美子はわたしを恋人と決めつけ、まるで世話女房のように接してきた。そして意に反し、わたしが最初から奈美子にあこがれていたという噂を流す。
「お似合いよ、二人とも。あの子はいい子だから大切にしてあげてね」
美人の方は冷たくいって、わたしから離れていった。
その後、性の歓びを覚えた奈美子は、なにかにつけてわたしとの行為を求めてきた。コレじゃあ泥沼だと思いながらも、わたしも彼女のとの行為から逃れることができない。
やがて、美人の女の子は、適当な男を見つけ楽しくしはじめた。その様子を横目でながめ、わたしは奈美子との関係を続けた。
大学を出て、わたしは田舎に戻り、奈美子は東京に残った。それがきっかけとなり、二人の縁は切れた。
ある日、あのとき酔いつぶれた友人と再会し、こんな話を聞いた。
「ホントはさ、もう片方の美人が君のこと好きだったらしいぞ。でもさ、君は奈美子ちゃんを選んだ。どうしてだ?」
「どうしてもこうしてもあるもんか!」
わたしは後悔しながらも、それなりに楽しい時期を過ごしたし、まあいいかという気分だった。
【選者紹介】
長月タケオ(ながつきたけお)
1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)
ほか
長月タケオ『誘惑する女 熟女たちの悦楽』
電子書籍のお求めはコチラ
【中高年の性告白バックナンバー】
◀【ソープ嬢のテクニックでインポが改善】
◀【街から逃げてきた女と人生の転落】
◀【古女房が愛おしくなった香水の力】
◀【性奴隷になった令夫人】
◀【二人でやってきたご夫人と3人戯】
◀【未亡人の貪乱な舌使い】
◀【バイブを隠し持っていた女房】
◀【愛液こそ回春の妙薬】
◀【勃起薬を飲む時間を間違えてチャンスを逃す】
◀【生徒の母に誘惑された新米教師】
◀【本気で娼婦を愛してしまい散財したわたし】
◀【かつて憧れた美人妻によく似た娼婦を抱く】
◀【記憶にない絶頂で従順になった高慢OL】
◀【女の貪欲さを見せた年増ホステス】
◀【武道館で出会った清楚で淫乱な少女】
◀【レズ女二人のおもちゃにされた出張の夜】
◀【泥酔した娘を悪戯したわたしの後悔】
◀【5年ぶりに再会した元妻との懐古SEX】
◀【母親のほうが魅力的だった若気の至り】
◀【古希過ぎのわたしをよみがえらせてくれた淫乱娘】
◀【電動バイブを持ち込んだ夜から夫婦円満】
◀【間違いを犯さぬための風俗通い】
◀【フーテン時代のわたしに妻を抱かせた紳士】
◀【ピンサロで豪遊4Pの結果、無一文に!】
◀【兄が助っ人をしてくれて無事に挿入】
◀【女体の味を教えてくれた10歳年上の叔母】
◀【旅先で出会った一夜限りの古風な五十路女】
◀【夜の世話までしてくれる元ホステスの居候】
◀【黄金水を飲んで興奮してしまう倒錯の性衝動】
◀【淫乱OLと穴兄弟になった同期社員5人】
◀【マセた幼馴染の少女に誘われて】
◀【わたしをセックスの虜にした年増看護婦】
◀【夫に頼まれて人妻を抱いた旅の宿】
◀【ウソでだまして美女をモノにしたわたしの後悔】
◀【となりに越してきた若夫婦の痴態をのぞき見して回春】
◀【パソコンを習い始めたわたしが先生に抱いた妄想】
◀【ムチでぶたれ、ロウを垂らされて歓ぶいかず後家】
◀【同級生の女の子に口で気持ちよくしてもらった15の夏】
◀【尻穴を舐ってくれる風俗嬢にぞっこん】
◀【息子の嫁を襲ってしまったバブル時代の悪夢】
◀【板前のわたしが酔った女将から受けた誘惑】
◀【1万円で中出しをせがんだ早イキの援助交際熟女】
◀【大学生のわたしが家出少女と過ごした甘美な10日間】
◀【洗濯屋のわたしと、いきなり迫ってきた若奥さまとの密かな悦楽】
◀【還暦を過ぎて悟ったオッパイの魅力】
◀「EDになったわたしに真実のよろこびを教えてくれた愛人」
この記事の画像
関連キーワード
Linkage
関連記事
-
【ネオン街ニュース】自粛要請でキャバ嬢やホストは何をしてる…
-
昭和官能エレジー「純情ホステスの純愛芝居」長月猛夫
-
長月タケオ選「中高年の性告白」第96回和歌山県在住Y・Mさ…
-
シニアのための夜の会話術 第11回「会話がダメなら身振りで…
-
【ネオン街ニュース】居酒屋「朝5時からの営業」で東京都全域…
-
【ネオン街ニュース】コロナでも風俗業界が休業できなかった本…
-
長月タケオ選「中高年の性告白」第95回 兵庫県在住M・Yさ…
-
シニアのための夜の会話術 第10回「本当はエロいことわざ遊…
-
シニアのための夜の会話術 第9回「最後には食う男が勝つ」
-
今さら聞けない「シニアの夜遊び」基礎知識「女性の劣情を喚起…
-
あの週刊大衆が完全バックアップした全国の優良店を紹介するサイト
FANZA新着動画
特選素人娘マル秘動画
-
真木今日子 これぞ王道 神ビキニ 昭和アイドルやキャンギャ…
-
花狩まい 濡れてテカってピッタリ密着 神競泳水着 可愛い女…
-
もうひとつの…子作りできるソープランド 配信限定 木下ひまり
-
可愛い従弟の童貞を奪ったら絶倫を越える激倫セックスで逆堕と…
-
腰が砕けても逃がさない!ひたすら膣奥を貫く立ちバックハンド…
-
三葉ちはる パリへ行く
-
悪魔的種付け逆NTR彼氏と中出しSEXした翌日精子力の高い…
-
潔癖症の姉から「うちとキスの練習させてくれへん?」婚前の …
-
一泊二日、なまなましい性欲かけ流しセックス。八蜜凛