Catch Up
キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【ピンサロで豪遊4Pの結果、無一文に!】
M・T・76歳・静岡県在住
いまから40年近く前のこと。わしは勤めていた工場をクビになった、無職のプー太郎だった。しばらくは失業保険で食いつないでいたが、それも期限が切れた。明日からどうやって食っていこうかと悩んでいたとき、田舎の親父が病気で死んだ。当時、勘当の身だったが、親父は遺言で、わしにも遺産を分配するよう記していたらしい。このときはさすがに、死んだ親父に感謝した。
カネはクルマくらいなら楽に買えるほどの額だった。もともとカネの使い道に無頓着なわしは、すぐに友だち連中を集めてどんちゃん騒ぎ。わしは先行きの不安もすっかり忘れ、面白い店があるというので出かけた。
そこはピンサロだった。当時、お触りキャバレーやアルサロから、オスペ、尺八までするピンサロに商売換えする店が増えていて、中にはカネさえ払えば本番もさせてくれる店もあった。田舎を出てから貧乏暮らしが長かったわしは、女を買うといえば赤線止まり。それもせいぜいチョンの間程度だったから、久しぶりということもあってわくわくしながら店の中に入った。
狭い入り口を抜けて細い階段をおりると、受付でしばらく待たされる。用意ができたとボーイが言って中に入ると、そこは真っ暗に近い。天井にぶら下がったミラーボールだけがキラキラしている。けれど、目が慣れてくると店の中がうっすらと見わたせる。背もたれの高いソファーが並び、あちこちに見える男と女の頭。ソファーは全部、同じ方向を向いているので客同士が顔を合わせることはないが、男のひざにまたがる女の顔はそこらに見える。男一人の頭しか見えないところは、女が男の股ぐらに顔を埋めているんだろう。
「おまたせぇ、麗子っていいまぁ~す」
あらわれた女を見て、わしは目を見開いた。どうせこんな店で働く女だから、すれっからしのズベ公か借金を背負った水商売崩れだと思っていた。けれど、麗子は目もとのパッチリした、幼くてかわいい顔をしている。
「お客さん、このお店は初めて?」
「ああ」
「緊張してる?」
「バカいえ」
「ふふふ」
麗子は笑みを浮かべながら、短いスカートからむき出しになった太ももに、わしの手をおく。そして自分の手はわしの股ぐらに。
「手がいい? それともお口?」
「いくらだ」
「あのねぇ、手なら……」
麗子は右手の指を立てて値段を示す。
「よし、口でしてくれ」
「うん、じゃ」
先にカネを要求する麗子。わしは財布を取り出しわたす。その瞬間、麗子は財布の中をのぞいた。
「うわぁ、お客さん、お金持ち」
「ま、まぁな」
「ねえ、おカネくれたら」
麗子はわしをうわ目づかいで見ながら、自分の股の間にわしの手を入れる。
「オチンチン、挿れてもいいわよ」
「本当か?」
「うん、本当はダメだけどね。お客さん、カッコいいし」
世辞だとわかっていてもうれしい。
「よし」
「キャ、うれしい」
麗子は両手を合わせて身を弾ませると、わしに抱きつきキスをしてきた。舌が差し込まれる、ねっとりとした口吸い。そして麗子は、わしのズボンをおろして身体を前かがにする。
「先に、お口で大きくしてあげる」
お絞りでふき、右手でつまみながらすっぽりとほお張る。わしは麗子の乳に手を伸ばす。張りがあって大きくて、指が食い込むほどやわらかい。麗子は舌を絡みつかせながら、わしをしゃぶり、抜き差しする。そして、服の上から乳を揉んでいたわしの手を、じかに触れるようにドレスの中に入れる。
すべすべしたやわらかさと、コリコリした乳首の触り心地。チ×ポは麗子の口の中で、ぐんぐんふくらむ。
「お、おい、もう」
「シたいの? 挿れたいの」
「ああ、でないと、出る」
麗子はわしを口から抜き取り、用意していたゴムサックを出した。そして、慣れた手つきでかぶせると、ひざの上に乗ってくる。
「う、くぅ……」
自分でオ×ンコの中へ挿れてくれる麗子。わしは麗子のドレスをまくりあげ、むき出しになった乳にしゃぶりつく。
「あ、あ、あ、いい、気持ちいい」
喘ぐ麗子。わしは下から麗子を突きあげ、そのまま中に吐き出したのだった。
「また来てね、今度は指名してね」
帰り際、麗子から名刺をわたされた。そしてわしは麗子との一線が忘れられずに、凝りもせず、次の日もピンサロに行った。
雨の降る日だった。平日ということもあり、時間も早いので店に客の姿は見えなかった。
「きゃあ、もう来てくれたんだ!」
麗子はうれしそうにわしに抱きつき、早速、唇を重ねてきた。麗子の唇を味わいながら、わしの手は乳を揉む。
「そうだ、お客さん」
「何だ」
「今日はもっといいことしない?」
「もっといいこと?」
「そう、時間も早いし、暇な女の子いっぱいいるから、3人でしてみない?」
わしは思わず麗子の目を見てしまう。
「3対1か?」
「そう、ダメ?」
悲しそうな表情を浮かべる麗子。わしは好奇心と麗子の愛らしさに負ける。
「けど、高いんじゃ」
「こんなところでおカネの話するなんて、野暮ってものよ」
「それは……、まあ……」
「OKね、じゃあ」
麗子は席を立ち、ボーイに何かを告げた。ボーイはわしのほうを見て、にやりと笑うと店の奥に消える。
「じゃあ、みんながそろうまで」
麗子は席に戻るなり、うつ伏せになってわしのチ×ポをしゃぶり始める。
「おまたせぇ」
「有香でぇす」
「雅美でぇす」
あらわれた二人の女。どちらも麗子に負けず劣らずのべっぴんだ。
女たちはわしを取り囲むと、キスをしたり、シャツをまくりあげて身体を舐めたり。麗子はチ×ポにしゃぶりついたまま。わしは有香の乳を揉み、雅美のオ×ンコを探る。
「あああん、やん」
「お客さんじょうず、手だけでイッちゃいそう」
女たちは口々によがり声をあげながら、わしにしなだれかかってくる。
「ふぅううん、ううん、うん、むぅううん」
麗子の動きが激しくなる。わしはそのまま、麗子の口の中に吐き出す。
「次はわたしの番ね」
麗子の唾で濡れたチ×ポを、有香がおしぼりでぬぐって咥える。そのあいだ、麗子はわしに乳を吸わせてくれる。有香の舌の動きと吸い込みで、わしのチ×ポは大きくなる。
「今度は挿れてあげる」
有香はゴムをつけずに、生でわしを迎え入れた。
「ううん、お客さんの大きい」
わしのひざの上で腰を振る有香。わしは麗子と雅美の乳を交互に吸う。手は二人のオ×ンコを探っている。
「やああん、いいいぃいいん、だめぇ、イッちゃう!」
有香の声と同時に、わしもイッた。ゴムをつけてなかったから、そのまま中に出した。
「今度はわたしね」
「やだ、わたしもシたい」
「麗子は、わたしの次でしょ」
「いやいや、我慢できない」
雅美と麗子が言い争いを始める。
「わかった、わかった。じゃあ、二人とも尻をこっちに向けて」
ソファーに手をつき、尻を向ける麗子と雅美。わたしは立ちあがり、交互に挿れる。
「ああああん、だめぇ、いやん」
「そこ、感じちゃうう、だめぇ」
雅美に入れているときは麗子のオ×ンコを、麗子に入れているときは雅美のオ×ンコをいじくる。そして雅美の中に吐き出すと、麗子が雅美のマ×コ汁で濡れたチ×ポをしゃぶり、また、わしを大きくしてくれた。
いったい、どれくらいの時間が過ぎたのだろう。わしは体力の続く限り、三人の女を犯した。けれど不思議なことに、その間中、客は一人としてやってこない。
「お客さん、閉店です」
くたくたになったわしに、ボーイは言う。そして差し出された勘定書きを見て、わしは驚いた。
「え! なんだこの値段!」
「店を貸切にして、女の子三人と楽しんだんだから、妥当な値段でしょ」
「貸切……」
「三人と本番してるとこなんて、ほかの客に知られるとさすがにヤバいですからね」
持ち合わせの数倍以上の金額だ。払えないというと、奥から強もての男が出てくる。
「お客さん、困りますよ。それにアンタ、女の子の中に出したでしょ。妊娠でもしたら責任とってもらいますよ」
「そ、それは……」
「払うもんさえ払えば、そうなってもコッチで始末しますがね」
仕方なく、わしは財布の中身を全部差し出し、そのうえ家にあるカネを男にわたすこととなる。免許証を取り上げられたし、店を出てから家まで二人のチンピラが着いてきたので、逃げ出すこともできなかった。
その後、わずかなカネしか残らなかったわしは、仕事を探す気力も体力もなくなる。やがて、飯を食うカネもなくなり、餓死寸前まで追いやられた。偶然、友だちが訪ねてきてくれたので命だけは助かったが。
それからしばらく、遊びに行くどころか、女の姿を見るのも怖かった。そしてようやく仕事を見つけ、結婚もし、いまにいたっている。
【選者紹介】
長月タケオ(ながつきたけお)
1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)
ほか
長月タケオ『誘惑する女 熟女たちの悦楽』
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