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キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【熟女から手ほどきを受けた初の一人旅】
H・N 68歳 東京都在住
高校を卒業し、無事大学にも受かり、それを記念して念願のひとり旅に出かけた。予定は2泊3日。鈍行の列車に揺られ、駅弁をほお張りながら、なんとか目的の海岸にたどり着いた。
幼いころに両親に連れられ、いつかもう一度と思っていた場所だけに、感慨もひとしお。しばらくぼう然と広がる大海原をながめ、心が洗われる気分を堪能した。
貯金をはたいての貧乏旅行だったので、その日はパンと牛乳を食事とし、駅の待合室に泊まった。けれど、季節の冷気に身体が冷え込み、固いベンチで身体が痛み、次の日は思い切って安旅館に泊まることにした。
宿について風呂につかり、食事を終えると仲居さんが布団を敷きに来てくれた。わたしが恐縮して部屋の隅にいると、仲居さんはなんだか意味ありげな顔つきでいった。
「お客さん、あんまさんはいらんかね」
さすが、客商売が長いと顔を見ただけで身体の疲れがわかるのかと、わたしは感心した。とはいえ、学生の身分であるわたしは、マッサージなど受けたことがない。それでも身体は夜になってもギクシャクしていたし、最後の夜くらいゆっくり眠りたいと考え、お願いすることにした。
しばらくしてあらわれたのは、自分と母親の間くらいの年齢とおぼしき女性だった。とはいえ、濃いめの化粧をほどこした表情はなんとも色っぽく、わたしは不覚にも下半身が熱くなる。
「お客さん、お若いわねぇ、いくつ?」
わたしは布団にうつぶせになって実年齢を答える。
「そう、どおりで肌艶もいいし、身体もやわらかい」
そういいながら、わたしをあお向けにした彼女は腕を揉み、脚を揉み、次第にその手は下半身に伸びる。
「な、なに……」
「ふふふ、心配しないで」
彼女は慣れた手つきでわたしのパンツをおろすと一物を握り、こすりはじめる。その、やわらかで緩急を加えた手の動きに、わたしのモノはたちまちのウチに大きく勃起した。
「若いっていいわねぇ。なんだかわたし」
彼女はそういって顔を近づけ、一物に唇をそえる。わたしはそれだけで暴発しそうになるのを必死にこらえた。
「お客さん、女は知ってるの?」
「え?」
「知らないの? もったいない。ハンサムなのに」
「は、はぁ」
「なんならわたしが手ほどきしてあげようか?」
「え?」
「本当はもっともらうんだけど、お客さんなら」
彼女は右手の指を3本立てる。
「の、半分でいい」
飲まず食わずの貧乏旅行が幸いして、それくらいの余裕はある。それに、もはや股間はビンビンにうずいている。
卒業記念旅行で童貞も卒業するのも、おつなものかと考えたわたしはうなずいてしまった。
「ありがとう」
そういって、彼女はとうとう、自分の口の中にわたしを納めた。
舌がサオに絡みつき、ねっとりとした感触が全体をおおう。温かな唾液が染みつき、内ほほの粘膜で摩擦を加える。
わたしは我慢の限界をおぼえ、瞬く間に彼女の口の中に吐き出してしまったのだった。
「うん、うん……」
ちり紙の上にわたしの精液を吐き出した彼女は、舌なめずりをしながら色っぽい視線でわたしを見る。
「本当は口でなんかしないの。けど、初めての女になるんでしょ、わたしが。ゆっくり楽しませてあげたいからね」
そういうと彼女は立ちあがり、マッサージ服を脱ぎはじめた。
白い蛍光灯の下で全裸になる彼女の姿は、想像以上の美しさを保っていた。若い女の子のような張り詰めた可憐さは失われているが、熟した色香とでもいうのか、周囲の空気に溶け込んでしまいそうな危うさがそなわっていた。
釣り鐘型の乳房に、少し色づいた乳首。腰をねじりながら、見せつけるように服を脱ぐ様子は妖艶だ。
一度吐き出してしまったわたしだったが、彼女の仕草を見つめているウチに、一物はふたたび大きく固くなる。
「すごい、もうこんなになってる」
彼女はうれしそうにいうと、ふたたびわたしを舐りはじめた。
彼女の舌技で完全によみがえったわたしに、彼女はまたがり、指でしごきながら自分にあてがう。
「ここに入るの。わかる、わたしが濡れてるの」
わたしが何もしないのに、すでに彼女の部分はじんわりと潤っている。それが、割れ目に当てられた先の感触でわかった。
「挿れるわよ」
彼女はそういって腰を沈める。わたしの一物は、肉厚のある肉ビラをかき分けながら膣壺に埋没していった。
彼女の内部はやわらかで、なめらかで温かく、口以上に気持ちのいいものだ、と改めて認識させられた。
内部の筋肉がうねうねとうごめきながら、わたしを奥へ奥へといざなっていく。肉粒のようなものが細かく動き、襞がまとわりついてくる。
彼女は最初、動かなかった。女の内部を確実に、わたしに知らしめようと考えたのかも知れない。
わたしにとって、自分が初めての女になる覚悟。
そこまで考えていたのか、いまとなっては怪しいところだが、そのときのわたしには思えた。
「動くわよ、ゆっくり、ゆっくり……」
自分に言い聞かせるように彼女はつぶやく。その動きに合わせ、わたしは内部をかき混ぜる。
徐々にあふれ出る愛蜜。ピチャピチャとしずくの音がひびく。
彼女はわたしの身体を起こし、乳房に顔を押しつけた。わたしは、まるで赤ん坊のように乳首に吸いつく。
「そうよ、ああん、好きなように、うん、好きなようにしていいのよ。好きに……」
客と売春婦という意識は、わたしの脳裏から払拭されていた。そこにあるのは、男になる若造と手ほどきを与える年上の女。それが営利目的だということも忘れ、わたしは彼女に溺れる。
彼女も、仕事を度外視した素振りを見せる。いや、そうであってほしかった。
「ううん、そうよ、そう。ああん、気持ちいい、いい、じょうず」
わたしを抱きしめながら、彼女は腰を振る。わたしも下から彼女の身体を突き刺す。ふれ合う肌の感触と膣内のぬめりに興奮は絶頂に達し、一物は脈打ちをくり返す。
「うん、いきそうなの、出そうなの?」
わたしの頂点が近づいているのを、彼女は察したようだ。
「じゃあ、今度はわたしを上から犯して。ちゃんとした形で男になりなさい」
やさしい言葉で言うと、彼女はわたしからおり、あお向けになった。
わたしは正常位で彼女をつらぬく。彼女はわたしの肩に手をまわし、大きく脚をひろげ、かかとをあげる。わたしは強く腰を打ちつけ、せりあがる精液を我慢していた。
「ああん! やん、いいのよ、そのままいっていいのよ! はやく、さあ、はやく!」
わたしは奥の奥まで挿入したまま射精した。筋肉が震え、頭の中が真っ白になるほどの快感が身体中を駆け抜けた。
すべてが終わると彼女はカネを受け取り、わたしにキスをして部屋を出た。
「あなた、立派よ。とてもじょうず。いい男になりなさい」
旅行の最後に、わたしはふたたび海を見に行った。1日違うだけなのに、大海原の姿は違って見えた。童貞を失った意識がそう見せたのだろう。
あれから50年近くたつが、辛いときや苦しいときは、あのときの海を思い出す。そして、自分に自信をあたえてくれた女性のことも。
- 【選者紹介】
- 長月タケオ(ながつきたけお)
- 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
- 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
- おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
- 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
- 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
- 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
- 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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- 誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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