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キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【家庭教師の性愛指南】
H・K 50歳 兵庫県在住
今年も受験シーズンがはじまった。このころになると思い出す人がいる。
彼女の名は亜里沙。わたしが高校3年のとき英語を教えてくれた家庭教師だ。
阪神間の進学校に在籍し、それなりの成績を維持していたわたしだが、どうしても英語だけは苦手だった。そこで父が雇ってくれたのが、交換留学生として渡米した経験もある、大学4回生の彼女だった。
亜里沙先生は週3回、1日2時間、それこそつきっきりで教えてくれる。そのていねいさやわかりやすさで、わたしは彼女の来る日を心待ちにするようになっていた。ただ、心待ちにする理由は、何も先生の教え方がよかっただけではない。
目鼻立ちが整い、そのうえダイナミックなスタイルをした亜里沙先生は、当時のわたしがもっとも美しいと思える大人の女性だった。
白い肌、長く伸ばしたストレートな髪、ほどよくほどこされた化粧、甘い香り、そして胸元を大きく盛り上げる乳房。
彼女がわたしのところにかよってくるようになったのは秋の初め。残暑の中で薄手のブラウスやシャツの上からはっきりとわかる胸のふくらみに、心揺り動かされることもしょっちゅうだった。
亜里沙先生に受け持ってもらってから、わたしの成績はぐんぐん上昇していった。テストの結果を知らせると、先生も満面の笑みでよろこんでくれた。
その顔を見たくて、わたしはいっそう懸命になる。しかし、秋もなかばにさしかかろうというころ、わたしは突然、スランプにおちいった。学内でおこなわれる実力試験や予備校や出版社が実施する学外試験の成績も思わしくない。
「どうしたの? なにか悩みでもあるの?」
亜里沙先生は表情をくもらせてたずねてくる。
「それが、わかれへん。わかれへんから苦しいんです」
「でも、一時だけのことよ。これを乗り越えれば」
「乗り越えられるんですか?」
「え?」
「乗り越えられへんかったら、どうなるんですか?」
わたしは不安で涙をこぼしそうになっていた。そんなわたしを、先生はいきなり抱きしめてくれた。
「かわいそうに。でも、いままで頑張ってきたじゃない。自信を持って」
顔面に押しつけられる先生の乳房。そのやわらかさに、わたしは陶然となってしまう。その瞬間には成績下降のことなど完全に忘れ去り、反対によこしまな感情がむくむくと頭をもたげる。
「え? どうしたの?」
股間のうずきに耐えかねて、もぞもぞ身をくねらせるわたしを見て、先生はいった。
「あ……」
先生は、下半身のふくらみを必死にごまかそうとするわたしに気づき、驚きの表情を浮かべる。そして、その表情は、すぐに淫靡なものへと変化した。
「そうね、頑張ってるのに、ごほうびがないとやる気も出ないわよね」
先生はそういって、椅子に腰かけるわたしの前にひざまずく。そして、ファスナーをおろし、ズボンと下着をおろすと、中から屹立した一物を取り出した。
「人には内緒よ」
先生は軽く目を閉じると、わたしの先端に舌を乗せてらせんを描いた。それだけで、わたしは何度も痙攣をくり返してしまう。
先生はにじみ出た粘液を吸い取り、そのままのどの奥までほお張り、クチュクチュと音を立てながら頭を揺らす。ねっとりとした感触と温かさに、わたしは早くも達してしまいそうになった。
「先生、も、もう」
「いいわよ、口に出して」
先生の動きが激しくなる。わたしは限界をおぼえ、そのままザーメンを吐き出してしまったのだった。
「もっと成績がよくなれば、もっといいことしてあげる」
先生は言った。
現金なもので、その日からわたしは、ほかの科目そっちのけで英語づけの日々を送る。おかげで国語や日本史は伸び悩んだが、英語だけは学内でも1、2を争うほどの成績を収めた。
「じゃあ、ごほうびね」
その日、両親は留守だった。家の中には亜里沙先生とわたしの二人きり。先生はわたしが使っているベッドのそばに立ち、身につけていたワンピースを床に落とした。下着姿の先生を見て、わたしは言葉をつむぐことを忘れた。とぼしい語彙では、とてもじゃないが表現できない美しさ。先生の肢体を見て、わたしはそう思った。
「こっちへきて」
先生はわたしの手を取り、ベッドにのぼる。わたしは誘われるまま、先生のとなりに座る。
先生は唇を重ねながらわたしのシャツを脱がせ、そして胸板に舌をはわせはじめた。
「せ、先生……」
「黙って、わたしのしたいようにさせて」
ベルトをはずし、下半身を露呈させると、先生は怒張した一物をしごきはじめる。わたしは、それだけで光悦となってしまう。
「初めて?」
「はい」
「うれしい」
先生は自分でブラジャーを取った。あらわれた乳房を見て、わたしはめまいすらおぼえる。形といい、大きさといい、色合いといい、雑誌のグラビアや深夜のテレビで見たことのある、どの乳房よりも美しいと思った。
「吸って」
わたしは夢遊病者のように吸いつき、むさぼる。
「うん、そう、もっと激しく」
わたしの頭を抱き、先生はうわずった声を出す。胸乳をわしづかみにしながら、わたしは乱暴に両の乳塊をこねる。
「そうよ、うん、すてき」
先生はわたしを全裸にむいてから、ベッドの上にあお向けになる。
「最後の1枚は、ネ」
妖艶にほほ笑む亜里沙先生。わたしは緊張をこらえてパンティをずらす。薄い茂みがあらわれ、先生のすべてがあらわとなる。
「ココ、触って」
陰部に手を誘う先生。やわらかで、かすかに潤った感触が指に伝わる。
「挿れてもいいのよ、挿れて、かき混ぜて」
乳房を吸いながら、わたしは陰部をまさぐった。蜜はとめどもなくあふれ出し、激しく指を抜き差しするたびに、クチュクチュと卑猥な音がひびく。
「せ、先生、ボク、もう」
「いいよ、挿れていいよ」
先生は両脚をひろげ、わたしの体躯を迎え入れてくれた。わたしは先をあてがい、奥までつらぬき通した。
甘美な時間は瞬く間に過ぎ、わたしは先生の感触を存分に味わった。先生も身悶えをくり返し、甲高く声をあげて歓びを示してくれた。
「先生」
すべてが終わったとき、わたしはたずねる。
「なあに?」
もっと、もっと成績がよくなったら、ごほうび、もらえますか」
亜里沙先生はうなずいてくれる。
「いいわよ、きみをもっとカッコイイ、大人にしてあげる」
しかし、幸福な関係は長く続かなかった。家の事情で、先生はわたしの家庭教師を辞めることになったのだ。
その後、父親は新しい家庭教師を雇おうとしたが、わたしは断った。成績は十分合格ラインに達していたし、亜里沙先生以上の家庭教師が望めるとも思わなかったから。
2月になり、試験を受け、わたしは見事合格を果たした。それを伝えに亜里沙先生のところに電話をかけたが不在だった。
「伝えておきます」
先生の母親はそういった。だが、亜里沙先生からはなんの音沙汰もなかった。
わたしは大学生になり、キャンパス生活を謳歌した。しかし、心のどこかにいつも、小さな引っかかりをかかえていた。それは、亜里沙先生の存在だ。
きれいで、やさしくて、聡明で、そして淫靡な大人の女性。
わたしにとっては、いまでも、これからも、忘れられない女性ではある。
- 【選者紹介】
- 長月タケオ(ながつきたけお)
- 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
- 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
- おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
- 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
- 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
- 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
- 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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- 誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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