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【中高年のためのテレビドラマガイド】比嘉愛未の良さが光る『推しの王子様』

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【中高年のためのテレビドラマガイド】比嘉愛未の良さが光る『推しの王子様』

 フジテレビ系連ドラ初主演となる比嘉愛未が主演する『推しの王子様』が佳境を迎えている。比嘉が演じているのは、ゲーム制作のベンチャー企業『ペガサス・インク』の社長・日高泉美。同社では、乙女ゲームを開発しており、すべてを自分の理想どおりに作り上げたケント様というキャラクターと恋に落ちる「ラブ・マイ・ペガサス」というゲームをヒットさせている。しかし、その後の新作づくりがうまくいかず、会社は危機を迎えていた。

 そんなある日、泉美の前に、空から舞い降りるようにやってきた男性と運命の出会いを果たす。その男、五十嵐航(渡辺圭祐)は、見た目がケント様そっくりだったのだ。

 しかし、ケント様とは違って無作法で無教養で無気力。そんな航を泉美は、会社に雇って「理想の男性」に育て上げようと努力し始める、というストーリー。まあ、言ってみれば「逆マイ・フェア・レディ」というべきお話なのだ。

 ところで、ここまであえて触れてこなかった事実がある。もったいぶってもしょうがないし、誰もが知る事実なので書いてしまうが、実はこの作品、当初は比嘉愛未主演作ではなかった。深田恭子主演の新作として企画され、撮影も始まっていたのだが、深田が「適応障害」により降板。深田の代役として比嘉にお鉢が回ってきたという経緯がある。

 当然、その経緯を知っている視聴者たちは、比嘉のドラマを見ながら、「深キョンならどう演じたのだろう」というように二人の女優をどうしても比較して見てしまう。

 Twitterなどを見ると、比嘉の泉美はおおむね好評のようだが、それでも「深キョンにやってほしかった」という一定の層がいることも事実。視聴率を見ても初回は6・0%でスタート。第2話は5・0%、以後は4%台に突入と苦戦していることは間違いない。

 深キョンには深キョンの良さがあり、比嘉愛未には比嘉愛未の良さがある。深キョンがやるはずだった、ということは忘れて「比嘉愛未のドラマ」として楽しんだ方が楽しいし、健全だと思う。

 そう考えて改めて見てみると、泉美というキャラは確かに、比嘉愛未そのもの。このまま雑音に流されずに完走してほしい。

  • (文)久慈修人『週刊大衆』専属記者。【Twitter】@SayEach
  • (編集)スナイパー神津『週刊大衆』編集部員。【Blog】https://sniperkozu.com/
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