６月のイメージといえば、やはり雨。

　読者の皆さんの中には「曇りや雨の日は嫌いだ」という方も少なくないとは思いますが、私は案外、雨降りの日が好きです。

　だって、雨の音を聴いてると、なんだかしんみりするじゃないですか。

　そういえば『雨音はショパンの調べ』なんて曲もありましたよね。時と場合にもよりますが、やっぱり雨の音って、すっごくロマンチックです。

　でも最近、そんな私の感傷的な気持ちに、文字通り「水を差すような変態」が現れたんです。　

　あれは、やはり雨の日のことでした。外では霧雨がしとしとと降っていて、気分もアソコも、心なしかしっとり。こんな日は、ちょっとＳっぽい紳士に、ねっとり濃厚に攻められたいものです。

　しかーし、その変態は開口一番、こんなことをほざいたんです。

「ネエちゃん、まずは小便の音を聴かせてくれや」

　ガッデム！　なんてことなの。せっかくの甘美な気分がイキナリ台無しだわ。

　狼狽する私の気持ちをよそに、その男は立て続けに「小便の勢いと性欲の強さは比例する」などと、都市伝説のような持論まで、ぶちかましてきます。

　挙句の果てには「なんなら一緒に連れションをしてやってもいい」などと、女性に対する気遣いとは、ほど遠いエスコートまでしてくる始末。

　おバカさんね。そもそも女性は、男性にエロい姿は見せても、下品な姿は絶対に見せないものなのよっ。

　とまあ、そうはいいつつも、私が「小」の音を聴かせなければ、何も始まらないのは火を見るよりも明らかです。

　そこで一計を案じた私は洗面器にコップの水を投入することに。だってテレＨですもの。バカ正直にマジションなんてする必要ないじゃないですか。さっそく戦闘開始ブタのケツです。

「ドボボボボボ……」

　思った以上に大きな音を出す私の偽ション。こりゃイカサマがバレてしまうかなって一瞬、ヒヤッとしましたが、例の変質者は大喜び。ヒーヒーわめき立てながら興奮しています。

　最後に「ジョロッ」っとニセモノの残尿の音を聴かせてあげると、大変満足して電話口から去っていきました。

　いや～。テレＨっていろ

んなことが起きるですね。やっぱり刺激的です。

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