このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

【都内駅近くのマンションはフーゾク店だらけでしたなぁ！の巻】

　都内のマンションの一室に女のコを待機させて無届けでヘルスが営業し始めた1983年頃のこと。それはもぉ山手線の各駅の、駅近のマンションには１軒どころか数軒も開業し始めたから、当時のワシは取材先にはまったく困らなかった。いまだと、そうねぇ居酒屋さんの数に近かったかもしれない。

　実際にワシの事務所のあったマンションにも外人専門の、これはヘルスというより本番のある秘密クラブがあった。実際アポを取ろう電話して場所を聞くと、これが自分のいる部屋の１階ってんで驚いたことがあった。

　もちろん近くのマンションにも何軒かあって、これはもぉおそらくどこのマンションにも必ず最低でも１軒はあると確信しましたね。そんな時、トンデモ経験をさせらたことがあります。

　場所は、あれはＪＲ目黒駅でしたか。駅からスグ近くのマンションにあったマンションヘルスにカメラマンのＴさんと２人で取材に行ったことがあって、４階のエレベーター前の部屋ってんでノックすると、お兄さんが出迎えてくれ、女のコの部屋へ案内してくれました。そのヘルス嬢のヌードを撮影して、さて体験のほうもってんでワシだけ残り、Ｔ氏は先に帰りました。

　でまぁシャワーを浴びてからベットにゴロリ。後は彼女にお任せしてスッキリ。若いのになかなかフェラ上手で、ちゃんと前立腺も刺激してくれて満足させて頂きました。

　それで後日、そのヘルスのコの写真をＴ氏から受け取り、体験記事と一緒に入稿しようとしていたら、何故か取材したはずのヘルスから電話が入りました。その内容は「ずうっと待ってたけど取材に来ない、いつ来るのか？」でした。

　えっ！　行きましたよって伝えると、それはおそらく１階上の別のヘルスでしょう！　なんて言われたんです。なに？　３階だったの？　４階の店に入っちゃった！　ってことで、なんと取材のやり直し。まぁワシの場合、どこでもいいんだけど、やっぱり申し訳無いってんでもぉ１回行きましたよ。同じマンションの３階へ。でもねぇ、間違って取材したヘルスの女のコの方が可愛かったっす。それにしても間違って入ったヘルスの方もなんのためらいもなく受け入れたってぇのは、当時いかに取材が多かったかということ。取材慣れするぐらいフーゾク店がふえていったってことでしょうなぁ。いまでもそのマンションの前を通ると、つい見上げてしまいます。タハハ。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。