【山之上彼方プロフィール】

陰謀説・オカルトライター。木曜スペシャルやUFO、1999年終末予言などに心震わせ青春を過ごしたオカルト世代。あの世とこの世は本当に地続きかもしれないと思っている。ましてや宇宙人がいないわけがないと断言する情熱家でもある。

「いったいナゼ？　超能力者が謎の行動」

やっと落ち着いたと思ったらまたもやコロナ感染拡大。第３波が来ています。

こういった不安な時期、超能力者は不思議な動きをします。そう。なにか大きな力に操られているかのように……。

今回も、ある有名超能力者が妙な行動を起こしたことがニュースになっています。世界でスプーンを曲げさせたら横に出るものはいないと言われるユリ・ゲラー、その人です。

ユリ・ゲラーは11月29日、ツイッターで「ポケットモンスター」に登場する「ユンゲラー」のポケモンカードを許可すると投稿しました。

いったい何のことでしょう。ポケモンに全く詳しくない私は、一瞬、ＣＩＡに向けての暗号かもと疑いました。が、どうやら調べてみると、「ユンゲラー」とはサイコパワーを持つポケットモンスターで、昔、ユリ・ゲラーの抗議により、封印されたらしいのです。　

ポケモン図鑑のサイトを見てみると、なるほど。確かに片手にスプーンを握っており、明らかに、ユリ・ゲラーをモデルにしています。そして説明にはこう書かれています。

サイコパワーで　ちゅうにういたまま　ねむる。だんりょくに　すぐれた　しっぽを　まくらがわりに　するぞ。

サイコパワーよりも弾力に優れたしっぽを自慢している感じが、とても微笑ましいです。いいキャラじゃありませんか。

ところがユリ・ゲラーは20年前、無許可でイメージを使ったということで、任天堂に対して6000万ポンド（約100億円！）を求める訴訟を起こしていたそうです。

私は思わず叫びました。「高っ！」と。

ユリ・ゲラーは訴訟に負けましたが、任天堂も懲りたのでしょう。ユンゲラーはポケモンカードに登場しなくなりました。

しかし、ユリ・ゲラーの心は溶けたようで、11月29日のツイッターでの、ユンゲラーの使用を許可する投稿に至るわけです。

彼は続けてこう投稿しています。

「20年前にしたことを本当に申し訳なく思っている。ユンゲラーの禁止を解除する」。

おおー！　ちびっ子たち、良かったね！

……しかし、どうしても心から消えない疑問が。「なぜ今？」。

20年。訴訟が行われた年に生まれた赤ちゃんはもう成人式です。

世間の皆さんもそう思ったようで、反応はシビア。時期も時期なので「金目当てじゃないのか」という書き込みも数多あるそうです。しかし、私が一番気の毒に思ったのが「そもそもユンゲラーのモデルがユリ・ゲラーって知らなかった」というもの。

大のポケモンファンの姪にこの話をすると「ユリ・ゲラーって誰？」……。

いろいろと切なくなる、今回の「ユリ・ゲラーがユンゲラーを認める」事件なのでした。