【山之上彼方プロフィール】

陰謀説・オカルトライター。木曜スペシャルやUFO、1999年終末予言などに心震わせ青春を過ごしたオカルト世代。あの世とこの世は本当に地続きかもしれないと思っている。ましてや宇宙人がいないわけがないと断言する情熱家でもある。

【恐怖の事故物件エピソード】

8月28日から公開されている映画「事故物件 怖い間取り」が大ヒット中だそうです。

監督は「リング」の中田秀夫氏というから、確かに面白そうですが、主演の亀梨和也さんは、撮影中何度も怪奇現象に遭われたそう。事故物件、恐るべしです。

実は私も昔、不気味な体験をしたことがあります。今からお話ししましょう。あの忌まわしい体験を……。

2017年、とある事情でマンスリーマンションを借りたのですが、日当たり最悪の部屋でした。段差も多く、限りなく陰気で不便。正直、入ったそのときから嫌な予感しかありませんでした。そしてその嫌な予感は現実になったのです。

まず、夜21時ごろ、仕事が終わりテレビを見ようとした瞬間。部屋の明るさを司っているリビングで一番重要な電気がいきなりバシッと切れたのです！　真っ暗の中スマホの灯りを頼りに引き出しを探しますが、替えも見つかりません。暗くて仕事ができない、そしてなにより怖い（泣）。どうすることもできず、管理会社に営業開始時間ジャストに電話することを決め、私は風呂にも入らず、早々に寝ることにしました。

ところが、新たな恐怖が。今度は壁のあたりからぶぉーん……という謎の騒音が止まらない。大きくはないのですが、ひたすら「ぶぉーん」と重低音鳴り続けるわけです。モーター音かなにかでしょう。が、「横になったら5秒で爆睡」が自慢の私が、結局ぶぉーんに悩まされ朝5時まで眠れず……。

ブツブツ「クレーム、クレーム言う、絶対……」と独り言を言い続けているうちに、その後ウトウト眠りにつきはしたのですが、今度は急に

「とくダネですッ」

テレビがパチっと勝手につきやがったのです！

「おぁッ！？」

飛び起きる私。テレビを見ると小倉さんのドアップ！　前の住人がタイマーをセットしていたのがそのまま残っていたのかもしれませんが、「電気切れる→ぶぉーん→ＴＶ勝手に付く」という怒涛の3連発に私のメンタルは振り切れてしまいました。びよーん！

マンスリーマンション管理会社の営業時間9時半、震える手で電話をかけ、

「ぶぉーんとかいう音が鳴り続けたり、電気が切れたり、テレビが勝手についたり、寝られないんです。寝られないッ。困るんですッ！」

叫ぶ私。しかも「困るんです」と言ったことで、これまでの人生で押したことのないクレームスイッチがオンになり、私はその後、寝れん寝れん困る困るとキーキー連呼し、最終的にはマンションを変えてもらいました。

あの連続トラブルはただの偶然か、他の何かの力によるものか、いまだに謎です。

しかし私はあの事件で知りました。一番怖くて面倒なのは、事故物件よりなにより、パニックになった自分だと。