• twitter
  • RSSリーダーで購読する

icon
Popular Keywords
現在人気のキーワードタグ

icon

カストリ書房

  • TOP
  • 桃色コラム
  • カストリ書房の「知識と誘惑の本棚」第20回『図録 性の日本史』笹間良彦著

カストリ書房の「知識と誘惑の本棚」第20回『図録 性の日本史』笹間良彦著

icon
Catch Up
キャッチアップ

※はじめに

この連載は中高年の皆様に素晴らしき日本の性文化への憧憬をさらに深めていただくために、東京・吉原に書店を構える「カストリ書房」の店主・渡辺豪氏に毎回、お勧めの本や雑誌を紹介いただくものです。

カストリ書房は遊郭専門書店として2015年に誕生し、店主の渡辺氏は自らも遊郭、赤線、青線があった地域を巡って聴き取り調査や取材を行なっており、これまでに訪れた場所は約500箇所。現在も書店を運営する傍ら様々な日本の性文化に関する文献の考察やイベントを行なっております。

夕やけ大衆では、そんな渡辺氏が未来永劫残したい「性書」を厳選してご紹介いたします。さあ皆様、知識と誘惑の扉を開いてみましょう。

〈夕やけ大衆編集長より〉

第20回『図録 性の日本史』笹間良彦著

我が国の〝エロ史〟を知ろうとしたとき、どの本が良いだろうか。中山太郎『売笑三千年史』、宮武外骨『猥褻風俗辞典』も悪くない。細分化されたジャンルごとへの過不足はあれど、いずれの本を選んだとて、視覚的に理解することは難しいのではないか。

日本にカメラが持ち込まれたのは近世末期のことだから、それ以前のことを視覚的に理解しようと思えば、図絵に頼るほかない。

ただし、常に世間から唾棄されてきた性風俗のこと。同時代のイラストレーターすなわち絵師たちは、商業流通に値しないと判断された性風俗については意外なほど描いていない。

本書は、著者による味のあるイラストで、日本史の性風俗史を解説する非常に珍しい本だ。本書は平成8年に初出し、増補を重ねること3版。四半世紀ものあいだ、販売を続ける隠れたロングセラーでもある。

さらに鼻息が荒くなってしまうのだが、版元は人文系の学術専門出版社である雄山閣。学生時代にお世話になった人も多いのではないだろうか。

扱う時期は古代から現代(戦後〜高度成長期)まで。

一例を抄録してみよう。

まずは近世の「舟饅頭」。河川や運河などの集散地点およびその周辺で営まれた船上売春。この娼婦を舟饅頭と称した。一説には料金24文とされており、そばの値が16文であったことからすれば、現代の貨幣価値に直せば、およそ2,000円弱がプレイ料金だった。当時、梅毒が蔓延していたことを思えば、おそらく舟饅頭たちはキャリアである可能性も高かった。そして梅毒の治療法もなく、当時は不治の病だった。2,000円は高いのか安いのか・・・

戦後にはパンパンガールと呼ばれる娼婦が進駐軍の駐屯したエリアを中心に、各地に発生する。名称の由来は、性器と性器がぶつかる擬音「パンパン」であるといったものから、南米で旧日本軍が現地の娼婦を呼び寄せるときに手を「パンパン」と叩いたから、といったものまで一定せず、いまも不明だ。

いずれにしても、戦中に夫を亡くした未亡人や父を亡くした娘などが街頭に立ち、占領軍将兵の袖を引いた。

余談だが、「戦後もっとも民主的な存在は、他でもないパンパンガール」であると、ある種の諧謔を持って伝えられた。虚脱した日本人をよそ目に、昨日の敵である将兵に身体を開き、黒人・白人といった人種の壁を誰よりも早く越えたのは、パンパンガールであったからだ。

【今回ご紹介した書籍をお求めの方はコチラから】

『図録 性の日本史』笹間良彦著(雄山閣)
https://kastoripub.stores.jp/items/5f0028adea3c9d5932b242ad

icon
Linkage
関連記事

icon
FANZA新着動画
特選素人娘マル秘動画

FANZA新着動画一覧 >>
icon

このサイトにはアダルトコンテンツが含まれます。18歳未満の閲覧を禁止します。当サイトに掲載されている画像、文章等の無断転用・無断掲載はお断りします。
ご使用のブラウザによってはご閲覧いただけないサイト内のコンテンツがある場合もございますのであらかじめご了承の上ご閲覧ください。

Copyright(C) 夕やけ大衆 All rights Reserved. 風営法届出番号 第8110800026号

当サイトにはアダルトコンテンツが含まれます。
18歳未満および高校生の閲覧を禁止致します。

ENTER
LEAVE