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キャッチアップ
夕やけ大衆の読者の皆さん、スケベ漫画家・成田アキラでございます。
前回は奴隷願望のある女の子を、仕事場に作った檻で飼育した、という話をした。しかし、当たり前の話でもあるのだけど、すべての女性がこんな状況で興奮するわけではない。
檻がワシの仕事場に置いてあった頃、打ち合わせに来た女性編集者が「この檻はなんですか?」と聞いてきた。そこで、ワシが「入ってみますか?」と返すと、その女性編集者は「バカにしないでッ!」と烈火の如く怒ったことがあったんだ。
ワシはただ「興味があるなら入ってみませんか」と言ったつもりだったのだが、この女性編集者は、自分を奴隷や動物のように扱われた、と思ってしまったんだろうね。
自分から望んで檻に入った女の子とはまさに真逆の反応なんだけど、同じ行為に対してこの反応の違いはどこから出てくるのだろうか。
その秘密は脳みそにある。
以前、このコラムで、SMの話をしたときに、痛みを快感に変えるには、自分を催眠術にかけるように、頭をSMモードに切り替えて「痛みとは気持ちいいことなんだ」と脳みそに信じ込ませることだと書いた。
実はSMだけでなく、セックスにおいてはどんなプレイでも、例え他人から見ればなんでもないようなものでも、脳みそがそれを「スケベなこと」と認識すればどんなことでも興奮できるようになるんだ。
世の中にはさまざまなフェティッシュな趣味や性癖がある。巨乳好きやお尻好きはよくある〝普通〟の性癖だろう。特定の匂いや制服、メガネやハイヒール、ストッキングなどをスケベなものとして捉えるのもありがちだ。少し変わったところでは、ウェット&メッシーと呼ばれる、濡れたり泥などに汚れたりすることに興奮する人もいる。
フェティッシュな趣味や性癖は、その行為や物に対して頭がそれを〝スケベなこと〟だと認識するから、興奮するのだ。
檻に入ることをとんでもなく背徳的でスケベなことと思う女性と、檻に入ることは屈辱的なことと思う女性では、反応が違うのも当たり前なのだ。
さて、そんなフェティッシュな趣味や性癖は誰もが多かれ少なかれ持っている。これを読んでいるあなたにだってあるはずだ。こういう性癖のようなものが、脳内に生まれるのは、幼少期から10代くらいまでが多いようだ。
ワシは何人かの男女に、その人の性癖の原点を聞いてみたことがある。
例えば「縛られたり狭いところに閉じ込められるのが好き」と言っていた女性は、小さい頃、親に怒られるときは必ず縛られて押し入れに閉じ込められていたそうだ。女性の脇毛が好きな男性は、中学時代に好きな女の子が手を上げたときにチラリと見えた脇毛が忘れられなくて、脇毛に興奮するようになってしまったのだとか。小さい頃に道に落ちていたSM雑誌を見て、それが忘れられなくてSM嬢になってしまったという女性もいた。
そんな若い頃の体験から生まれた性癖は強い性衝動をもたらすし、それが抑圧されて発散できないと暴発してしまうこともある。
地位もお金も家族もある男性が、痴漢や覗き、下着泥棒などで捕まってしまうことがあるのは、自分の性癖に抗えなくなってしまった結果だろう。射精するだけならばいくらでも方法はあるはずなのに、そんな肉体的快感より、脳みそに刻み込まれた性癖を満足させたくて犯罪行為に及んでしまうのだ。
皆さんも自分のフェティッシュな趣味や性癖は、変にガマンせず、それをオープンにできるパートナーや性風俗店などを見つけて、たまに発散させるのがいいだろう。
それは、性欲の解消だけでなく、脳みそも活性化するし体と精神の健康維持にも役立つはずだ。
成田アキラ先生プロフィール
1945年生まれ。もともとは子供向けの科学漫画を描いていたが。テレクラにハマり180度の方向転換。テレクラで出会った女性との体験漫画を描き始め大ブレイクする。その後も「女と車と温泉」にのめり込み、ついには女性をイカせるテクニック「V筋攻め」まで考案。現在もブログ、ツイッターと幅広く活躍している。スケベで世界を平和にすることを目的とした「日本艶主党」の代表でもある。
- 成田先生ブログ
- http://blog.livedoor.jp/naritaakira/
- 成田先生Twitter
- @naritaakira3150
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