夕やけ大衆の読者の皆さん、スケベ漫画家・成田アキラでございます。

　前回は、ワシは自分の体を実験台にして、SMがなぜ気持ちいいのかを知ったという話をした。

　SMの快感とは、脳みそが痛みや苦しみから逃れるために出す、ドーパミンをはじめとする脳内麻薬のおかげなんじゃないか、というのがその結論だ。

　これは、過酷な修行をしている人が、その過程で神様に会ったり、マラソン選手がレース中に極限状態で体験するランナーズハイというものと同じような物かもしれないね。

　そんなSMを、効率的に気持ちよくプレイするための秘訣を教えよう。

　まず、痛みを積極的に快感に変えていくにはまずは自分をダマすことが大切。逆説的な言い方になってしまうが、痛みを「痛い！」と考えすぎてしまうと痛いままなんだ。頭の中でそれを「エッチで気持ちいいことをしている」と思うとだんだんと気持ちよくなってくるんだ。嘘だと思うかもしれないけど、本当なんだよ(笑)。

　これは催眠術と同じようなものなんだ。催眠術をかけられた人が、痛覚や体の自由を奪われ、催眠術師の思い通りに操られている姿をテレビで見たことのある人も多いだろう。あれと同じ事を自分でするということだ。

　もちろん、プレイの時に痛みを与える側も、「こんなことをしたら痛いんじゃないか」なんて罪悪感をもったらダメ。むしろ喜ばせてやっているくらいの心持ちじゃないとね。

　要するに、S側もM側も自分の頭の中をSMモードにして、日常や常識を頭から消し去って、その世界にはまり込まないとSMは楽しめないだろう。

　そういう意味で、痛みや苦しみを快感にする良いトレーニング法がある。

　それは浣腸だ。これはワシもしたことがあるんだけど、浣腸を２本くらい自分のお尻に注入して、痛みとともにやって来る、強い便意に耐えてみてほしい。数分耐えていると次第に楽になって、だんだん気持ちよくなってくるはず。ちなみにワシが自分でこのプレイをしてみたときは、ものすごい痛みがやってきたときに、男性器の根本辺りがムズムズしてきたんだよね。

　このムズムズこそが快感への入り口だ。この感覚を〝快感〟と脳が認識してくれるようになれば、不思議なことにどんどん気持ちよくなってくるんだ。そのときに亀頭をさわさわっと触ると、それが呼び水になって、えもいわれぬ感覚が性器と肛門の間あたり、俗にいう蟻の門渡りの周辺からぞわぞわっと這い上がってくる。

　そしてワシは、そのままビュッと射精してしまったんだ。

　ちなみに、この状態でイくときは、お腹の痛みがあるから勃起はしないんだ。でも、勃起しないまま発射するのは、いわゆるドライオーガズムと言われる女性の絶頂感に近くて、普通の射精とはまったく違う、筆舌に尽くしがたい気持ちよさがある。。

　とにかく、痛みや苦しみが大きければ大きいほど、脳や肉体が感じる気持ちよさも大きくなるのもSMの面白いところだ。

　次回はワシが実際に体験したSMプレイについてのお話をしようと思う。皆さん、お楽しみに。

成田アキラ先生プロフィール

1945年生まれ。もともとは子供向けの科学漫画を描いていたが。テレクラにハマり180度の方向転換。テレクラで出会った女性との体験漫画を描き始め大ブレイクする。その後も「女と車と温泉」にのめり込み、ついには女性をイカせるテクニック「V筋攻め」まで考案。現在もブログ、ツイッターと幅広く活躍している。スケベで世界を平和にすることを目的とした「日本艶主党」の代表でもある。

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