「ねえ、お兄さん、遊び？」

　記者は、通称「たちんぼ観音」と呼ばれる観音様の近くに立っていたミニスカート姿の女性に声をかけた。　

「どうも。何してるの？」

「・・・・・・別に」

　スマホをいじりながら、警戒するように記者の顔を見る。年の頃はアラサーで、話しぶりからは、どうやら日本人女性のようだ。　

「ＯＬさん？何か仕事してるの？」　

「フリーター。ねえ、お兄さん、遊び？」　

「え？」　

「遊びならホテル代別でイチゴー（１万５０００円）」　

「そっか。俺は、いいや」

　どうやら、「遊び＝本番行為」のようだ。

　この通りからほど近い、歌舞伎町の無料案内所に詰めるスタッフは、こう語る。　

「大久保のほうは今も地回りのヤクザが仕切っているから、素人は少ないよ。その女教師は、なんで（歌舞伎町にある）大久保公園のほうに来なかったんだろうね。ここはフリーの若い子が毎晩何人も客を取っているし、ショバ代もないから、やりやすい。２７歳？じゃあ、ちょっと厳しいかあ。ここだと、メインはだいたい２０代前半の子だからね」

　このスタッフによると、コロナ禍以降、客が減った風俗嬢から、イベントができない地下アイドルまで、日銭を稼ぐために路上で客を待つ新顔が増えたという。

　この界隈を仕切る、組関係者のＡ氏にも話を聞いた。　

「直接は知らないけど、そのセンセイの話は俺も聞いたよ。新宿の路上にはそぐわない清楚な格好で、おとなしそうな見た目。それが一人、ポツンと離れたところに立っていたから、逆に目立っていたみたいだね。去年の夏から多いときは週３でいたらしいよ」

　さらにＡ氏は、女教師が路上に立っていた理由を、こう推察した。　

「学生時代からのアイドルのおっかけが高じて借金をこさえたそうだね。まあ、歌舞伎町でウリをやっているオンナは、だいたいホストの支払いに行き詰まっているパターンだから、似たようなもん。でも、疑問なのが、学校の先生なら３００万円くらい、頑張れば返せるだろう？なんで、立ちんぼみたいな危ない仕事をしてたんだろうな。闇金に手を出していたのか・・・・・・」（Ａ氏）

　だが、この点については都教育委員会の担当者は「消費者金融から借りていたことは理解していますが、闇金は、こちらでは把握していない」と語る。児童に慕われ、仕事熱心な２７歳の女教師は、いかなる事情を抱えていたのだろうか・・・・・・。　今回の事件と同じく、聖職者として許されざる一線を越えて、処分を受ける女教師が全国で後を絶たない。

　大阪府堺市の市立小学校に勤める人妻教諭（37）は不倫相手の男性教諭（44＝既婚）と“逢瀬”を楽しんでいたとして、今年４月、停職６か月の処分を受けた。　

「処分されたのは不倫ではなく、デートのために取得した不正な有給休暇が理由でした。Ｗ不倫用の不正有給休暇は人妻教諭が６日分、男性教諭は８日分でした」（地元紙記者）

　堺市ではコロナで学校や保育所が休みになり、自宅で子どもの面倒を見ざるえない職員を救うべく、「特別有給休暇」を設けていた。　

「２人はこれを悪用し、ちゃっかりＷ不倫の逢い引きに使っていた。処分を受け、女性教諭が約２０万円と男性教諭は３０万円を返納。処分発表日に、２人とも依願退職したそうです」（前同）

　また、広島では未成年の教え子に熱を上げ、一線を踏み越えた女教師が１８年に懲戒処分となっている。

　広島の公立中学校に勤める女性教諭（23）は、授業を担当する男子生徒に好意を抱くようになった。　

「新米教師として赴任した夏に、この生徒を自宅に招き入れ、初めて性交渉を行った。以後、翌年２月まで複数回にわたり、自宅でセックスを繰り返したそうです」（地元紙記者）

　両者の関係は噂となり、生徒の友人の保護者が学校に相談したことで、事態が発覚。欲望に目がくらんだ女教師は、失職という代償を払わされることとなった。