70歳現役で働くためのＳＥＸ（２）“月イチ射精”を心がけよう！

　古来より、恋愛とセックスは、若さと健康の秘薬とされる。

『くぼたクリニック松戸五香』院長で、泌尿器科専門医の窪田徹矢氏も、「高齢になっても異性や性への関心を失わないことは、老化防止や健康維持に非常に役立ちます」と力説する。

「恋愛やセックスを経験すると、免疫グロブリンという物質の分泌が高まり、免疫力が上がります。　射精時には、多幸感をもたらすエンドルフィンという脳内ホルモンが分泌されますが、これはストレスの緩和に役立ちますし、セックスの後は睡眠の質も良くなります」

　逆に、女性への関心を失い、セックスをしなくなると、男性器が萎縮し、男性ホルモンの分泌も減少する。

「男性ホルモンは性欲だけでなく、男性の体の健康をコントロールしているので、分泌不足になると体にさまざまな不調をきたします。　50〜60代の方も、月に１回はセックスする、あるいはマスターベーションをすることは大切。米国の研究では自慰行為でも免疫グロブリンが分泌されることが分かっています」（前同）

　とはいえ、年を取ると、なかなかソノ気にならない。

「中高年世代は意識的に性的なものに関心を持つ必要もあります。また、気持ちが動かないときは、 “よし、ヤルぞ！”と、片手ガッツポーズをするのも一手。体の動きに合わせて気持ちも動くからです」（同）

　また、中高年は、勃ちが悪くなるなど、性から遠ざかる要因も少なくない。

「ＥＤを訴える患者さんには、バイアグラなどの改善薬の服用や衝撃波による治療を勧めますが、効果がないときは、私が監修したサプリメントを試してもらうこともあります。　サプリはＥＤ改善薬と違って２〜３か月かかることもありますが、ハマると、本人も驚くほど効果が出ることがあるので、勃起不全を起こしても諦めないことが大切です」（同）

　では、セックスしようにも相手がいないという人は、どうすればいいか。

　ＡＶ女優で、恋愛とセックスのカウンセラーでもある竹下なな氏が助言する。

「女性に近づくときに、アプローチがせっかちすぎる男性が多いんですね。少しずつ、女性の警戒心を解いていくことが大切です」

　まずは外見。一番のポイントは清潔感で、次が年寄りくさくないことだという。

「女性は細かいところまで観察しています。たとえば、爪が伸びているとかは、絶対ＮＧ。かばんや靴などの持ち物にも、気を遣いましょう」（前同）

　親しくなるには、まずはあいさつ、次に天気の話と、順を追って進めよう。「女性と交流する方法として意外に成功率が高いのがインスタグラム。私もインスタで知り合った70代の男性と、お互いの趣味である筋トレの方法などについて、メールでやりとりをしています。スマホアプリはハードルが高そうですが、１回入れれば、操作はそう難しくありません」（同）

　70歳まで現役でいるために、セックスを身近なものに生涯、男であり続けるためにも戦い続けたい。