【山之上彼方プロフィール】

陰謀説・オカルトライター。木曜スペシャルやUFO、1999年終末予言などに心震わせ青春を過ごしたオカルト世代。あの世とこの世は本当に地続きかもしれないと思っている。ましてや宇宙人がいないわけがないと断言する情熱家でもある。

「引っ越し計画は宇宙規模？　火星へはもう移住できるのか」

　年は明けたけれど、まだまだコロナの猛威は収まりそうにない毎日。２回目の緊急事態宣言で、家で時間を持て余している方も多いと思います。

　かくいう私も、Ｉaｍ ＧＯＤ’S ＣＨＩＬＤ、この腐敗した地球に住んでいることが疲れてしまったよパトラッシュ……。鬼束気取りで「月光」を口ずさみながら、空を見上げて「引っ越すならあの一番星」と現実逃避をしていました。

　が、そこでふと思い出したのです。小学校の頃『木曜スペシャル』で観た、衝撃の番組を……！

　それは、１９８２年１月に放送された「木曜スペシャルＵＦＯと米ソ宇宙開発の陰謀！　人類火星移送計画が極秘裡にすすめられている！？」。

　それは、異常気象（温暖化）によって環境が悪化し、人類は地球に住めなくなる日が近い。そこで米ソは秘密裏に協定を結び、優秀な人材だけを火星に移住させる計画を進めていた！　これをイギリスのテレビ局が掴んだという内容だったのです。

　さらにはアポロが人類で初めて月面に着陸する１９６９年より7年も前の１９６２年、アメリカと旧ソ連は共同で、無人火星探査機の着陸に成功。火星に棲む生物の存在を確認していた……というではありませんか。

　私はこの番組を観た後、チビッ子ながら、いつもの「木曜スペシャル」とは違った興奮と恐怖を覚えました。それくらいリアルだったのです。結局、これはフェイク番組だったそうなのですが、いやいや、もしかして本物だったんじゃ……。今でもあれは、フェイクと見せかけた本物ではないかと30％ほど思っています。あくまで30％くらいですが。

　とはいえ、あれが本当の話だったとしても、しがないフリーライターの私。決して「火星移住者」に選ばれることはないでしょう。ちぇっ。

　さて、米ソの陰謀説はともかく、火星に人類を移住させるミッションはリアルに存在しています。進めているのは「マーズワン」というオランダの民間組織。

　マーズワンはインタビューでその順調な進行状況を語り、驚くことに火星に到達する宇宙船や、火星で人間が住むために必要なテクノロジーは「あともう一歩の段階です」と言い切っておるのです！

　しかも移住実行は2023年の予定。あと２年！？ エエッ大阪万博より早く火星移住が始まっちゃうの！？　老眼でぼやける目をこすり、日付を確認してみたら、あああなるほど2013年の記事……。その後どうなったかと検索すると、マーズワン、2019年に破産していました（泣）。

　ああ、夢を実現するには金が要る。現実逃避して火星移住に思いを馳せたのに、現実を突きつけられる結果に。ふー……。