Catch Up
キャッチアップ
このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【電動バイブを持ち込んだ夜から夫婦円満】
O・Y 58歳 山梨県在住
若いころほどセガレに勢いもないし、二つ年下女房もくたびれてきたので、アッチの方はとんとご無沙汰だった。けれど、この歳といえども精力はあって、浮気をする甲斐性もないし、風俗に行くのももったいないので、時々は女房に迫ってみる。けれど、女房の方は、まったく相手にしてくれない。わたしは仕方なく、悶々としながらも我慢するしかなかった。
わたしと女房は大学時代に知り合い、その後、5年のつき合いを経て結婚した。子どもは息子が一人。いまは仕事で、北海道に一人で住んでいる。
ある日、ゴルフコンペの賞品で電動バイブを手に入れた。といっても、いわゆる大人のおもちゃではなく、肩こりに使う例の代物だ。わたしはさほど肩こり症でもないので必要はないのだが、せっかく頂戴したものだし、それとなくカバンに忍ばせ持って帰った。
夕刻になって家に戻ると、女房の姿がない。そういえば今日、久しぶりの同窓会だというのを思い出し、わたしはシャワーで汗を洗い流し、冷蔵庫の中からビールを取り出して喉を潤した。
ほどなくして女房が戻ってきた。そのころ、わたしはすっかり出来あがってしまい、台所のいすで舟をこいでいた。
「こんなところで寝たら風邪引くわよ」
女房はそういって、わたしを起こす。
「う、うん」
「歩けないの?」
「いや」
わたしは立ちあがる。しかし足もとがおぼつかなく、ついついふらりと身体を崩してしまった。
「もう、ほら、肩を貸してあげるから」
「うむ……」
女房に支えられ、わたしは寝室に向かう。そのとき、彼女の胸もとに腕があたり、胸乳の柔らかさがじかに伝わってきた。
わたしは酔眼で女房の顔を見た。同窓会というのでめかし込んだ女房には、普段見られない色香が備わっている。身につけているものはもちろん、化粧も濃く、香水の匂いがふわりと鼻をついた。
わたしは女房の匂いと感触、そしてうなじのほつれ毛を見て、思わず欲情してしまったのだ。
「さ、お休みなさい」
放り込むように、女房はわたしをベッドにおろした。けれど、わたしは彼女の手を握り締める。
「な、なに……」
カバンも持ってきてくれた女房は、驚いた目でわたしを見る。
「なあ、いいだろ」
「なによ、こんな早い時間に」
「日はとっくに暮れてる」
「わたしは食事もまだだし、お風呂にも入りたいし、ほかにも色々……」
「そんなこと、あとでいいだろ、な」
わたしは女房を無理やり引きずり込む。
「や、やめて、やめてちょうだい!」
抵抗する女房。けれどわたしは彼女を押さえつけ、無理やり唇に吸いついたのだった。
「やだ、お酒くさい」
「あの子ができたのも、こんな感じだったな」
「変なこと思い出さないで」
「お前は平気なのか?」
「何が?」
「まったくご無沙汰でも」
「女は大丈夫なんです」
「うそつけ」
「ホント」
「けど、オレは我慢できない」
わたしは、女房とキスをしながら乳房を揉んだ。最初は抵抗を示していた女房だが、わたしの手が彼女の股間に伸びると、まんざらでもない様子だ。
しかし、ここで問題が起こった。なんと、わたしのセガレが言うことを聞いてくれないのだ。
「おかしいな」
わたしはズボンを脱いで、自分でしごいてみた。しかし、ピクリとも反応を示してくれない。そうこうしているうちに女房も興ざめになったのか、身体を起こすとベッドからおりようとした。
「ま、待て、待ってくれ」
「役に立たないんじゃ、仕方ないでしょ」
「いや、じゃあ、元気にしてくれ」
「え? どうやって?」
「口で、とか……」
「イヤよ。風俗の女じゃあるまいし」
「いや、最近はしろうとでも……」
「じゃあ、してくれる人にやってもらえば」
「いいのか?」
「あなたに、そこまで稼ぎがあるんならね」
その言葉に、わたしは憤りをおぼえた。そして思いついたのが景品の電動バイブだった。
「くそ」
わたしはカバンをひっくり返してバイブを取り出した。
「なに? それ」
「やかましい!」
酔った勢いも手伝い、わたしは女房を再びベッドに押さえつけ、スカートをまくりあげる。
「いや、なにするの、やめて!」
あらがう言葉も聞き入れず、わたしは女房の下着の上にバイブをあてがう。そしてスイッチを入れる。
「いやああ! やめて!」
ブーンと低いうなり声をあげて震えるバイブ。女房は手足をばたつかせながら、伝わる衝撃に耐えている。
「どうだ、気持ちよくなってきたか」
「いやいや、こんなのダメ」
そういいながらも、女房のほほには赤みがさし、下着にもじんわりとシミが浮き出てくる。
「感じてるんじゃないか」
「そんなこと、ない……」
「じゃあ、直接当ててやる」
パンティを脱がした。そして、濃い鈍色に染まった割れ目にバイブを当てる。
「ああああああああああ!」
大きく口を開け、女房は悶えはじめる。
「気持ちいいのか」
「い、い……」
「いいのか、イヤなのか、どっちだ?」
「い、いい、ああん」
言葉にならない嬌声を女房はあげる。その淫らな姿を見て、わたしも興奮をおぼえてしまった。
わたしは服を脱ぎ捨てると、女房に覆いかぶさる。そして彼女も裸にむき、肌を合わせる。知り合ったころのような瑞々しさにはとぼしいものの、長年慣れ親しんだ感触には安心がある。そして、感じ取れる温もりや肌触りに、わたしの男としての機能がよみがえる。
女房の乳房を吸い、陰部に指をはわせる。女房はあられもなく喘ぎ、悶え、部分は早くもぐっちょりと潤いだす。
「お、おまえ……」
「あなた、はやく、はやく」
「挿れてほしいのか」
そういって女房の顔を見ると、彼女は照れ笑いを浮かべてうなずいた。
「よし」
わたしは女房の脚を大きくひろげ、部分に先をあてがった。そして、肉ビラを押しのけるように埋没を果たす。
「ああ、く!」
挿入の感触を受け止めながら、女房はまゆをひそめる。わたしは絡みつく愛蜜のぬるみと膣襞のうごめき、そして膣筒の締りを受け止め、抜き差しをはじめた。
「ああ、あなた……」
「いいのか、気持ちいいのか」
「う、うん、いい、もっと」
「こ、こうか」
激しく腰を揺さぶる。女房は背中を逸らしてあごをあげる。わたしは奥に届くほど突き刺し、抽送を繰り返す。
「いやあん、ダメ、ああん」
少女のような声色でよがる女房。わたしはせりあがる歓喜をこらえきることができず、そのままほとばしりを放つのであった。
しばらく二人は、ぐったりと横たわっていた。
「もう、こんなもの使うなんて反則よ」
女房はポツリと漏らす。
「けれど、こいつのおかげで、むかしの二人に戻れたじゃないか」
「むかしの二人?」
「そう、お互い初めてでさ」
わたしが童貞を失ったのは女房が最初だった。女房もわたしが初めてだったらしい。わたしはその後、何人かの女と体験したが、果たして女房の方はどうだろう。
それはさておき、女房との甘美な行為は、若いわたしを夢中にした。女房もまったく嫌いなほうではなくて、二人は会うたびに身体を合わせた。
「そうね、あのころはあなたも元気だった」
「そういうなら、お前も若くてきれいだった」
「なに? いまのわたしじゃご不満?」
「いや」
わたしは女房を抱きしめる。
「若くもないし、肌もピチピチじゃないけど」
「ないけど?」
「オレにはお前が一番だ」
女房は薄く笑ってわたしの胸板に顔を埋める。
「ねえ」
「なんだ」
「もう1回、しよう」
それからわたしたちは、恋人同士だったころのように毎夜のごとく身体を合わせた。役に立たなくても、女房は抱きしめられるだけで満足そうな寝顔を見せてくれた。
夜がうまくいくと、昼も仲むつまじく暮らせるようになる。わたしたちは休みの日になると二人で出かけ、それこそ若いアベックのようにデートを楽しんだ。
「なんだよ二人とも、前に会ったときよりも元気そうだし、若々しく見える」
久しぶりに家に戻ってきた息子が、わたしたちを見ていった。
「そうかぁ」
わたしはそう答えて女房の顔を見る。彼女は嬉しそうな笑みを浮かべている。わたしたちはこれからも、このままで生きていくだろう。妻という最愛の女性とともに。
【選者紹介】
長月タケオ(ながつきたけお)
1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)
ほか
長月タケオ『誘惑する女 熟女たちの悦楽』
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