いまだにDVD化されておらず、ある意味、伝説の作品となっているのは、高岡早紀（50）主演の『モンスター』（13年）。

「当初、40分もの過激な濡れ場を演じる契約がありながら、実際には5分ほどしかなかったことで、DVD制作会社が激怒し、所属事務所と法廷闘争に。このまま、お蔵入りだろうといわれています」（映画関係者）

　そもそも、昔はテレビで当たり前に女性の裸が見られたが、現在では、ほぼNGだ。映画評論家の秋本鉄次氏も、こう言う。

「6月24日、7月1日に、フジテレビが映画『タイタニック』を2週に分けて放送しましたが、見せ場の一つである主人公とヒロインのカーセックスシーンが大幅カットされていました」

　全裸のヒロインを、ディカプリオ演じる主人公がスケッチするシーンはストーリー上、どうしてもカットはできなかったが、

「豊かなバストがノーカットで放送されると、乳首がテレビで見られると思っていない若い視聴者が多かったのか、〈乳首が見えた！〉とSNSで大騒ぎに。いかに現在のテレビで乳首がレアであるかがよく分かりました。もはや、テレビに女優のヌードや本格濡れ場は期待できませんね」（前同）

　ということは、かつて世の男性が放送を心待ちにした、あの濡れ場映画も、地上波の電波に乗ることはなさそうだ。

　名取裕子（65）の『吉原炎上』（87年）も、その一つ。

「新人女郎の名取が客を拒んだお仕置きに、簀巻きにして閉じ込められた布団部屋に、二宮さよ子演じるベテラン女郎が、男を喜ばせる術を身をもって教えようと忍び込む。その後、美女2人が裸で妖艶に絡み合う日本映画史に残る名シーンです」（同）