Catch Up
キャッチアップ
――最近のエロ事情についてはいかがですか? オナニーとか、していますか?
「オナニーはしません。どうせエロいことをするなら、本物のほうがいいですよ。必要なら竿くらいはすぐ用意できますし(笑)」
――うおおおおお! これぞモテ女ならではの台詞ですね! いいなー、私もすぐ竿が手に入るような女になりたい(笑)。
「でも、もはや色んなプレイをしたい欲はないんですよね。豪華なビュッフェであれもこれも色んな料理を食べたいとは思えなくなった感覚です。AV辞めたら、もう出家しようかな……くらい」
――そこまで達観してるんですか?!
「撮影ではセックスを楽しみたいんですよね。プライベートはもう、過去にやり切った!」
――確かにさっきのNTR話といい、だいぶ濃いセックス経験をしてそうですけど。
「プライベートでするなら、今は心と心の繋がりの延長にあるセックスになるでしょうね。服でも車でも同じなんですけど、ほんとにもう欲がないんです。みんなに楽しんで欲しいという、サービス精神が今の私を築いているんですよ」
――AV出演もその一環のようなところがありますもんね。
「そうですね。エロの頂点を網羅したら、やり切ってみたらどうなるのか? それを見てみたいとは思っています。もしかしたら、瀬戸内寂聴さんみたいな感じになるのかもしれません」
――ああ、なんかわかります。あの方も色々な体験を経て悟りを開いたわけですもんね。そうか、佐田さんの目指すところはあの境地なのか。……となると、今の佐田さんをもし読者のような中高年が口説くとしたら、いったいどうしたらいいのだろうか。
「難しいでしょうね。私、好きなタイプがないですもん。逆に言えば消去法で『こういう人は嫌だな』で振り分けていく感じかな。平和を乱す人や愚痴ばかりを言う人はNG。動物が嫌いな人もダメ」
――「こういう人いいな」を、強いていうなら?
「前向きに頑張っている人、でしょうか。もう悟りまで到達しているせいか、これくらいしかない(笑)」
――では、理想のデートを挙げるとしたら?
「外に行くよりも、家にいたい。自分の世界に浸っていたいです。だから、そういう私の全てを受け入れてくれる人こそが理想の男性なのかもしれませんね。今までいっぱい男性には尽くしてきたので、これからは自分ファーストでいきたいんですよ」
――自分がAV女優であることは、恋人には知っておいて欲しいですか?
「はい。もうそうやって自立して生きているわけですし、AVのことも受け入れてくれる人がいいですね。だから今の好きなタイプをひと言でいうと、私を否定しない人ってことになるのかな。お互いにそうできる相手だとベストですよね」
――では、理想のセックスについてもお聞きしたいのですが。ぶっちゃけ、変わった性癖のようなものは持っていたりするんですか?
「そういう意味では、全部すでに味わっちゃってるからなぁ……。正直、今の私はきっと好きな相手を見ているだけ、傍にいるだけで濡れちゃうしすぐイケちゃいます」
――つまり、一周回って純愛で濡れるようになった、と。
「体を使っての快感は、AVでも得られることなのでプライベートでは必要ないと思っています。昔はそれこそ、変なパーティー会場に行って男性の待機部屋に放り込まれて、10人くらいから脱がされて触るだけ触られて、それを彼氏に見られながら変な高揚感を覚えて彼氏と合体、なんてことはしていましたけど」
――変な性癖あるじゃないですか(笑)!!
「でも、それも『10人の男性を幸せにした!』っていう達成感というか。AVに出ているのと同じ原理での興奮なんですよ。だから、混浴温泉でみんなに見られるのも面白かったし。ただ、その時にもどこか私は俯瞰でその現場を見ていて、どんなアングルで撮るといいかをずっと考えていましたね(笑)」
――佐田さんのエロエピソード、掘り下げれば掘り下げるほど湧き出してくる! このまま延々と深掘りし続けたくなってしまいます。
「こんな感じだから、デビュー作で撮影に慣れ過ぎてる説が出ちゃうんですよね(笑)。ただの新人じゃない! なんてネットで書かれたりもしていました」
――ただお話を聞いていて、佐田さんのセックス観の根柢にあるものは「相手を悦ばせること」なのだと伝わってきました。
「そうですね。セックスというのはセッションであり、相手との物語だと思うんです。毎回コレって同じことをするのは浅い気がしますね。撮影で男優さんと回数を重ねる毎にそう思いますし、一回目より二回目、それより三回目と追及したい気持ちになるんですよ」
――必ず〇〇したい、というセックスへのこだわりはお持ちですか?
「〇〇じゃないとダメ、というのはありません。決めつけはない人間です。人生そのものがそんな感じですね」
――これも佐田さんの凄いところですけど、考え方が柔軟ですよね。そして、性に対して真摯に向き合っているのもわかります。
「私にとって、性=生きることです。プライベートの母親としての私も、AVに出ている私も、どっちも嘘ではないし違うものでもない。全て自分の延長にあるものなんです」
――今後、AVの世界でやってみたいことはありますか?
「デビューして一年半になりますが、よくも悪くも佐田茉莉子のイメージが作れてきたと思います。プライベートの自分に寄せていたり、エステものの作品が多かったり。でも、今はその枠を超えていきたい。縛りのないところで、自分じゃないものになりきってみたいという気持ちが生まれていますね」
――なるほど。佐田茉莉子といえば、みたいな固定観念を壊していきたい、と。
「これまでは女社長とか美容家という設定が多かったですけど、もっとAVの世界でしかありえないようなドラマもやってみたいですね。近親相姦モノとか」
――NTRはプライベートでも経験済みですけどね(笑)
「でも、あのNTRは何にもなってないですもん(笑)。だからこそ、AVを作品として形に残せることの素晴らしさを常に感じています。最近ではパッケージだけでヌケるものを撮るにはどうしたらいいのか、なんて模索したりもしていて。まだまだ、AVの世界でできることを考え続けていきたいです」
――ありがとうございました!
- 取材&記事:もちづき千代子
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