このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

【官僚の接待で話題になったノーパンしゃぶしゃぶの巻】

　昔からいま現在に至るまで、官僚たちの接待汚職が受け継がれているけど、そのつどちょこちょこ摘発もされている。そんな中で面白かったというか、笑わして頂いたのが「ノーパンしゃぶしゃぶ」での接待。

　あれは確か摘発されて話題になったのが1997年頃でしたか。お店はずっと以前から営業していて、私も取材で覗いたことがあったんだけど、私の場合は正面切っての取材じゃなくて、あくまでも客を装った潜入取材ってやつだったから、あえてお店のクレジットとか表記せず、場所も西武新宿駅近くって感じで書かせてもらった記憶があります。

　女のコたちは、わざわざ高い棚にある物を取るようにしていて、「おっなるほどノーパンだ！」ってな感じで、しゃぶしゃぶを食べながらチラ見するのです。それ以外はごく普通普通のしゃぶしゃぶ屋さんでした。

　みんなニヤニヤしながらビールを飲んでいました。まぁこの程度のことなんで、結構長くお店は続いていたんだけど、問題は官僚で使われたということが話題になっただけなんですな。だいたい汚職ってのが暗くて嫌～なイメージが漂っていたんだけど、なにか馬鹿丸出しで笑えたもんです。

　それにしても、いろんなノーパン屋さんがありましたなぁ。元祖は関西で、大阪には様々なノーパン屋さんがありましたよ。

　ノーパンの散髪屋さんとか、まぁなんでもノーパンにすれば話題になって、お客は一度覗いて見ようと押し掛けるわけですから、一時は大流行りするんだけど、あまり長くは続かない。

　よく考えてみると、何故いまはこの種のお店が無いのか不思議です。長く取材している者からすれば、つまり人間の欲望ってのは果てしなくエスカレートするってことが見えてくるんです。大阪の阪急東通り商店街にあったピンサロが一時みんなノーパン喫茶になったのに、ブームが終わると、またピンサロに戻っていたのを見てもわかるように、やっぱり抜きが無きゃあってことになる。

　そういえば新宿歌舞伎町にあった、あのイヴちゃんのいたノーパン喫茶も途中から個室を奥に作って、別料金で抜いてくれていたっけね。でも、イヴちゃんだけはそのサービスをしてくれないって聞いてガックリした覚えがあります。タハハハ。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。