このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

【水槽の中を女のコは泳いで、しかも下着はスケスケで丸見えの巻】

　1981年頃、フーゾク取材記者としてワシは当時爆発的ブームだったノーパン喫茶を巡って、発祥の地である関西方面を尋ね歩いていた。

　その時、京都と大阪の途中にある寝屋川で変な喫茶店を見つけた。

　そこは国道沿いにある店で、店名は「水槽喫茶」。中に入ると、逆三角形の水槽が中央にドーンとあってその周りがカウンターになっていて、コーヒーを飲むようになっていた。

　しばらくすると、なんと女のコが天井の水面からザンブルコ入って来て泳ぎ始めたのだった。見ればショーツ（スケスケ）姿でオッパイ丸出し、しかもショーツは水中だからほぼヘアも見えていてビックリ。

　アノ、ビニ本みたいな露出度で効果満点。客はみんなあっけにとられて、食い入るように見ている。でも上手く出来ているというか、天井の水面から顔を出しているらしく、下から見上げると見事に顔がワカラナイ。

　とはいえ、こんな珍しいもの見たこと無いってんで客は大満足。いったい楽屋というか天井裏はどうなっているのか知りたくて、店のオーナーにお願いして拝見させて頂きました。でもまぁ、ようするに水面があるだけで女のコが待機しているだけでしたけどね。

　女のコは１号２号といて、交替でザンブリコするわけですが、開店中はずっと泳がなきゃならないので、２人ともさすがに疲れておりました。

「体がふやけちゃって困るの（笑）。でも水槽要員を増やすと時給が安くなるから我慢しているんです」

　だそうで、ちなみにコーヒーは１杯1000円から1500円でしたね。まぁ水槽で熱帯魚が泳いでいるのと違って楽しいけど、いったい誰が考えたんだろうって？　まぁこの店のオーナーに違いないんだろうけど、さすがに関西方面は冗談みたいなこと考える人が多い。

　中にはノーパン喫茶のある店の地下を掘って、天井をマジックミラーにして、上の喫茶店の女のコのスカートを下から見上げると丸見え、なんてのをやっている人もおりました。

　しかも上の店の従業員たちには内緒でというからトンデモない話。ワシはその工事現場を拝見しましたけど、目が点になったのを覚えております。聞けばこのビルの持ち主には了解を得ずにやっちゃってんだからもぉムチクチャ。でもこの頃のフーゾク店って、勢いがあって、それが楽しかったねぇ。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。