このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

【アスレチック性感マッサージって、なんじゃらほいの巻】

　性感マッサージという言葉が定着して、早くも30年の月日が流れた。でも1990年当初は、さほどインパクトが無くて、まぁ要するに全身をサワサワして、チ○チ○が、ムクムクしてきたところでシコシコでしょ？　なんて思われていたし、実際そうだった。

　それもあって、なにか個性を発揮して目立とうてんで業者も色々考えていた時期でしたな。そんな中91年頃、“中国伝統の技”「気功性感」なんてのがウリの性感マッサージ屋さんが登場する。

　あれは確か蒲田あたりだったと思う。実際取材してみると、いちおう能書きがあって、人間の持つ自らの治癒力を利用する「気」を客のお尻の穴から入れて、チ○チ○の先から出すんだと。ホンマかいな？！　と思いつつも、実際やってもらうと、全裸でうつ伏せになり、女のコが後ろからそれっぽい声や溜息を漏らしてアナルに向けて気を送ってくれる。

　でもまぁようするにお尻の穴をおジックリ見られているというのが刺激になってチ○チ○がムクムクし始めるってことに他ならないと感じましたね。女のコがマジで気功術を習得しているとは、ちょっと信じられなかったしね。中にはひょっとしていたのかも知れないけど。結局はタマタマを指先でツンツンしたり、胸をレロレロしたり、ムクムクしてきたチ○チ○を指で触れるか触れないかの刺激でタマラズ勃起したのを、ラストはシコシコしてドピュッてことで終了って感じでした。

　ところで最近はほとんど気功性感なんて姿を消してしまったけど、ちょいと記憶に残っているのが「アスレチック」性感ってやつ。これは実際に女のコが肩や腕をポキポキしてくれるから気持いい。

　この気持良さと、チ○チ○の気持良さとは別物とはいえ、気功と違って具体的だから信用出来るってもの。お客さんの中には（ワシもそうだったけど）Ｍっ気のある人もいるし、女のコにポキポキされて痛テテテッ！ってのがタマラナイと感じる人もいるし、でもってちゃんとイカせてくれるんだから満足感タップリですな。

　だいたい普段から運動不足だし、有り難いフーゾク店としてワシは一応評価しております。ＳＭクラブの女王様にムチでしばかれるのは痛過ぎるというソフトＭの人には、このアスレチック性感はオススメです。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。