私、三十路を超えるいまのいままで「正直者はなんとやら」っていう諺の意味が、全然理解ができなかったんですよ。

　だって、人間、正直なことに越したことはないじゃないですか。

　でも最近、それが「よくわかったような気がする」事件が起こったんです。

　あれは私と同年代くらいのマジメを絵に描いたような男性とテレＨをしていた時のことでした。

　ちなみに、こんなスケベな空間に来る人がマジメだっていわれても、あながち信じられないかもしれませんが、驚くことに近頃では女性との恋愛経験が「ほとんど無い」っていう男性のテレＨ利用率が増えているんです。

　私が想像するに、その主な理由は、あがり症。

　女性を前にすると、気持ちが昂ってしまって上手にお話ができないっていう方々が、時々リハビリを兼ねて「大人の会話術」の鍛錬に来ているみたいなの。

　当の本人は治したいっていう気持ちが強いのかもしれませんが、私はむしろこういう男性がお相手のほうが好き。

　オンナもある程度の年齢になると、攻められるよりもウブな男性に「手ほどき」をするほうが、より大きな快感を得られることがあるんですよね。

　で、話がずいぶん横道に逸れてしまいましたが、この方とナニがあったかを説明する前に、女の子には二種類の「え～」があることを皆さんにお伝えしておかなければなりません。

　それは、本当に嫌で面倒臭いときの「え～」と、嬉しい時や照れくさいときの「え～」です。

　それを踏まえて、その時の会話を再現します。

私「なんでも好きなことを私に頼んでいいのよ」

男「えっ、マジですか。じゃ、じゃあ濡れたアソコの音を聴かせてください」

私「え～～」（照れ）

男「あ、すみません！　イヤならいいです」

　皆さんは、この会話の何が「不正解」なのか、わかりますか？

　この男、私が照れ隠しで使った「え～」を、ガチで嫌がってると勘違いしたんですよ。

　女性が使う「え～」や「酔っちゃった」や「終電なくなっちゃうかも」は「私を好きにして」のサインの可能性大です。その時の状況や、相手の動向をよく確かめてから行動しましょう。あまりにも正直な人はエロに不向きです。

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