本日、12月30日は「星鶴の日」です。

　この日昭和～平成時代の小説家・SF作家の星新一さん（ほし しんいち、1926～1997年）の忌日で、「ホシヅル（星鶴）」は、星新一さんが考案した架空の鳥のイラストで、サインなどの際にも使用していたものです。

　みなさまが星新一さんの作品に出会ったのはいつ頃でしょうか？　私は小学高学年で彼のショート・ショートに出会いました。

　小学生の頃から野球少年だった私ですが、図書室へ通うのが趣味になった時期がありました。最初はかいけつゾロリなどの子供向けの本に夢中になりましたが、ある程度読み終えてしまった為、活字に手を出すこと決めました。

　そのことを母親に告げると、母に昔読んでいたという星新一さんの本を勧められました。初めに読んだのは確かボッコちゃんだった気がするのですが、子どもでも読みやすい短編で、わからない単語を母に聞きながらもすぐに読み終えてしまいました。なんだか不思議な気分になりましたがそれでも面白いと感じ、星新一さんの作品をいくつも古本屋で買ってもらい読み耽っておりました(理解し難い作品も多々ありましたが)

　しかし、さよなら地球さんという短編集のテレビショーという話で、なんだこれは、、と衝撃を受けました。まだセックスがなにかということをあやふやで曖昧にしか分かっていない私でしたが「これはあまり子供向けではない」という事が即座に分かるものでした。

　というのも、「未来の子どもたちが模範的でいい子に育ったが、急速に性欲が減退してしまい少子化問題が懸念され、政府が提供するポルノを家族みんなで見る世界になってしまった」という内容だったのです。あからさまに卑猥な描写があるわけではありませんが、親にいかがわしいものを見せられる私自身を想像し、なんとも言えない気持ちになってしまったのです。

　この物語は当時の私には難しい単語もたくさんあり、母に聞かなくては理解できそうもなかったのですが、こんな卑猥なものを読んでいる自分が恥ずかしく思い聞くことができませんでした。理解はできずとも、性という文字、ポルノという文字だけで気持ちがゾワゾワしてしまった事をよく覚えております。

　最近はめっきり本を読まなくなりましたが、この機会に星新一の少しエロティックな作品を探して読んでみたのでご紹介させてください。「なりそこない王子」という本の「新しい政策」という作品です。性の解放が実現し、性のタブーが消え買春が義務となった世界の話で、その革命が衝撃的なのは最初だけで、それが形骸化していくというような作品。特に卑猥で生々しい表現はありませんが「あれ？　これはアダルトビデオの設定なのか？」と思う描写がありクスッと笑ってしまいました。なんとなく後味が悪い私好みの作品です。ぜひ読んでみてください。

　星新一さんのファンだった方も、読んだことのない方もぜひこのお正月休みに読んでみてはいかがでしょうか？　

　なお、読書に夢中になって奥様とのセックスがショート・ショートにならないようにお気をつけて。

　今年ももう残りわずかとなりました。本年もご清覧いただきましてありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

12月30日のエロ言葉：「刺青」

耽美派の谷崎潤一郎の作品、文学史に造詣の深い妻に教えてもらいましたが、これはただの脚フェチのドSの話でした、偉い人はエロいんですねぇ。

【リボルバー・ヘッドプロフィール】

吉本興業所属のAV大好き芸人。芸歴5年目。握手会でお会いした女優さんは200名以上。過去、観た作品数はイチロー選手の安打世界記録（4367本）越え。SOD本社で単独ライブ開催。ネタは、50音全ての女優、男優、監督さんの紹介ギャグやAVあるある、AV紙芝居など。毎日Twitter（ @RevolverHead01 ）にて、毎日AV界情報番組ヒルヌキ&レビューを投稿。主に、渋谷∞ホールや神保町花月で活動している。