――妃さんって、あんまりイケメンとかにも興味なさそうですよね。

「当たりです。私、色んなところでも言ってるんですけど、理想の男性が『クレヨンしんちゃん』の野原ヒロシなんですよ」

――意外なアニメキャラの名前が出てきましたね！

「大好きなんです。グラビアアイドルに鼻の下を伸ばしつつも、みさえや子供たちを何より大事にしてる……。ああいうのに憧れますね。あと、課長っていう役職も何かイイです。作品自体も好きで、しんちゃんの映画は必ず見に行くし、スマホにはシロがいます（笑）」

――あっ、本当だ！　ガチで好きなんですね。

「私、オタクなんですよ……。アニメ映画大好きで、ドラえもんやジブリ、コナンも必ず行ってます。スイッチで常にゲームもやってるし……。そんなことばっかりしてるから、恋もできないんだろうなぁ。でも、つまんない男の話聞くよりもそっちの方がぜんぜん楽しいですし」

――妃さん、けっこう拗らせてますよね（笑）。

「うん、拗らせてる（笑）。でも、アニメもゲームも本当に心が潤いますよ。あったかい気持ちになれます」

――ちなみに、ちょうどこのインタビューが掲載される夕やけ大衆は、しんちゃんでお馴染みの双葉社のサイトです。見事に繋がりました。

「えっ……すごい！　これ、しんちゃんの会社のサイトに載るんだ～～！うわぁ～～」

――今日一番の笑顔が出ましたね（笑）。

「はい。凄く嬉しいです！」

――改めて、妃さんのセックス観を聞かせてもらいたいです。どういうセックスが好きなんですか？

「私はずっとMで受け身なのが自分だと思ってたんです。それが30代になって自分に主導権が欲しくなってきました。今は男の人の悶え顔に興奮するんですよね。撮影中もフリー演技で淫語や寸止めを楽しんでいます。焦らしプレイが好きなんです」

――それってだいぶ大きな変化ですよね。真逆といってもいいくらい。

「昔は男性に求められること＝愛されてるっていう意識があって、愛されるために必死になることが快感に勝っちゃっていたんです。正直、体の相性が良いとかの意味がわからなかった。大抵の女子はそうかもしれないけど、『相手のことが好きなら気持ち良いんじゃないの？』って思い込みがあったんです」

――なるほど。肉体的な相性の良さって、恋愛感情と比例しない場合もありますもんね。

「だから、気持ち良いが好きとは別次元にあるって意味はちょっとわかってきたかな。30代になってから、ヒシヒシとそういうのを感じてます。ようやく性に目覚めたって感じかも（笑）」

――まだ撮影でやったことがないプレイ、挑戦してみたいプレイってありますか？

「そういえばやってないなと思ったのが、痴女の中でももうちょっと上の痴女。金蹴りとか」

――単にエッチなお姉さんではなく、ハードな責めをするS系痴女ってことですね！　あ～でも、それけっこうイメージできますね。普通に似合う。

「私はこれまで、良くも悪くもずっと”妃ひかり”だったんです。でも、せっかくならそうじゃない感の強い作品にも出てみたいんですよね」

――例えば、どんなものが？

「コメディエロがやりたい！　石化とか、金箔とか」

――これまた全く方向性の違う提案が（笑）。え～、妃さんそういうのに興味あるんですね。意外だけど、これだけビジュアルのレベルが高い女性だからこそハマる可能性はありますよ！

「有難いことではあるんですが、もう綺麗なAVには飽きちゃったんです（笑）。この前、メーカーさんにやりたいことを聞かれたんですが、『河童になりたい。全身緑色になって甲羅でおち〇ちんをシコるみたいなやつ』って言ったら却下されちゃいました……」

――そりゃそうでしょ（爆笑）！　いくら何でも妃さんが河童役は……いや、黄桜の河童みたいな色っぽい感じになっちゃうかもな。それはそれで見てみたいかも。

「ね！　毎回そんなのだったらヤバいかもしれないけど、たまにはぶっ飛んだ作品にも出てみたいです」

――では、ここで妃さんにとっての2021年の総括をしてもらえますか？

「全力で駆け抜けた一年でした。写真集の発売、企画単体への移行、撮影本数の増加……目まぐるしい一年だったなぁと。私の中ではなりふり構わず挑戦し続けたつもりです」

――大きな節目の年になったんですね。

「そうそう。複数プレイも解禁になったんですよ。実をいうと、これまでも別にダメってわけじゃなかったんですよね。話してなかっただけで（笑）。キカタンになったタイミングでOKにしてみたらオファーがきました」

――では最後に、これから妃さんはどんな熟女になっていきたいですか？

「私の憧れは米倉涼子さんなんです。芯の有る女性でありたい。度胸と愛嬌を備えた、芯の強い女性。自分の幸せは自分で掴みたい派ですが、隣に誰かいてくれるならそれはそれで面白いかなと思っています」

――これまた意外だったんですが、妃さんも結婚願望があるんですね。

「ありますよ！　結婚、したいです。でも年齢的に考えてもパーフェクトな理想の結婚というのは無理かもしれませんね。私の野原ヒロシは見つけられそうにない（笑）。だからせめて、死ぬ前に一回は、プライベートで身も心も焦がれるような情熱的なセックスをしてみたいんです。恋愛優先度があまりにも低いのでなかなか難しいとは思いますが」

――ありがとうございました！

• 取材＆記事：もちづき千代子