週刊大衆の読者の皆様、こんにちは。30代でテレHにハマりまくり、なおかつその模様を毎日「変態日記」として記録している専業主婦のテル子です。

　毎年、桜の舞い散るこの季節になると、私の電話口には「電人M」という変人が現れます。

　ちなみに江戸川乱歩作の少年向け推理小説にも『電人M』という同名作品がありますが、こちらの電人は謎めいたところなどーつもなければ、オドロオドロしさのかけらもありません。

　そもそもこの怪人は電話口への登場の仕方からして間が抜けているのです。

「おこんばんは 、電人Mでございまぁす」

　とまあ、こんな具合に大昔の関西芸人のようなご挨拶から始まり「今宵は電人Mの官能劇場にようこそ」などと言いながら勝手にコトを進行していくのです。

　声の感じと喋り口調からして、だいたい70歳から80歳くらいの方でしょうか。そこに加えて他人の存在を完全に無視したカクシャクぶりからは、私の知らない「元軍人」の匂いがプンプンと漂ってきます。

　で、肝心の「官能劇場」のほうはというと、こちらは、もっとヤバいことになっております。

　私も実際に見たわけではないので、どのような有様になっているのか正確にはわかりませんが、どうやら、ご本人は全裸になってローションを体中に塗りたくり、クリスマス用の電飾を体に巻き付けているようなのです。

　この時点で「感電」の恐れのある非常に危険な行為をしていることは火を見るよりも明らかなのですが、さらにそれに輪をかけて、アナルバイブや乳首ローターなどの「電化製品」を使っているご様子。もはや何が起きてもちっともおかしくない状態なのです。

　もちろんソコには官能どころか、エロの「エ」の字も感じられません。まるで年老いたロバしかいない変なサーカスで「火の輪くぐり」を見せられているような気分です。

　私が「危ないからもっと安全な官能劇場をやりましょうよ」と提案しても「なんのなんの」と意味不明な言葉しか返ってきませんし、時々「あっ」とか「うっ」とか感電なのかバイブによるものなのか、判別不可能なうめき声を漏らすので気が気ではありません。

　ここまでくると官能というよりも「強制ホラー劇場」です。

　そんな電人Mですが、今年はいまだに現れません。ご無事でいてくれたら良いのですが……。

【今週の怪人さん出没ダイヤル】

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