このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

【マッチ売りの少女の巻】

　マッチ１本を1000円で買わされるフーゾクがありました。これは東京じゃなくて名古屋での話。今で言うデリヘルというかホテヘルというか、当時1980年代は当然のように本番有りでした。そこのオーナーが洒落が好きで、「マッチ売りの少女」という遊びを提供し始めたのであった。

　マッチを買ってどうするのかというと、公園で待ち合わせして、人影の無い所で向き合い、女のコはスカートをちょいと持ち上げます。これがどうやらノーパンでヘアが丸見えです。でも暗くてよく見えません。

　そこでマッチを擦ってオ○○コを拝見させて頂くというもの。でもユラユラ揺れているし風が吹いたらスグ消えるしでよく見えない。しかもマッチ棒ですから短命だしってんで、「もう１本！」ってことになるわけです。

　だいたい４～5000円を使ってしまうらしい。ワシも実際やってみたんだけど、ヘアは見えるけど具が見えない。しかも白い紐が覗いている。なんだよ生理中じゃーん！　てなわけで全然見えません。

　ようするに生理が始まってちゃってお客がとれないのでやっているみたいでした。

　でもまぁ発想は良いよね。一応野外だし、なにか新鮮な気分。しかも１本1000円だし、お客の中には野外でのエッチに憧れていたり、興奮する人もいるらしく、ポーンと大３枚を女のコに払って店に内緒でとアオカンを求める人もいたらしい。

　でもそれだったらアオカン専門の所へ行けばいい。（当時は無かったかな？）まぁとにかく洒落がわかる人でしかこの「マッチ売りの少女」というフーゾクは楽しめないってことでしょう。

　この頃の名古屋は色んなフーゾクを生みだしていて、かなり盛り上がっておりました。全国一の貯蓄率なのにスケベに関してはサイフが緩いと注目されていたんです。ホント。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。