このコーナーは伝説のアダルトライターである舐達磨親方に、古き良き「あの頃のアダルト」を回想していただくものです。昭和、平成、令和の「男女の愛欲」を取材し続けてきた親方は、まさに歩く伝説。中高年読者の皆様も、若かりし頃にタイムスリップした気持ちでお楽しみください。

編集長より。

　某女性誌の読者からの投稿覧に、男たちが女のコのお悩みの相談にのるコーナがあって、これがセックスについての悩みが多くて、これはもぉ直接会ってやっちゃえってんで、まさに入れ食い状態。

　この話をしてくれたのは当事者であったＹ君でした。その後、彼は味をしめてそのコーナーに電話番号を掲載する。するとこれがなんと電話が鳴りっぱなしで手がつけられなくなって、Ｙ君は考えましたね。

　これはなにか商売になるんじゃないかって。そぉです。これがいわゆるテレフォンクラブの始まりだったというわけです。いまでこそネットの時代ですから、テレクラなんて消滅していまいましたが、当時（1980年代中ほど）は渋谷にしろ新宿、池袋の盛り場にはいっぱいありました。

　ワシの事務所もなぜか深夜はテレクラ状態でした。

というのも、せっかく一晩中テレクラに女のコからかかりっ放しで、もったいないってのもあるけど、テレクラの店としては電話に誰も出ないとなると女のコからかからなくなるのを恐れたからですな。というわけでワシの事務所に転送されたのでした。

　事務所に泊まり込みで仕事をしていたスタッフは大迷惑。でもブツブツ言いながらも実際は電話が鳴ると、受話器の奪い合いでした。（笑）。実際、それでみんなノコノコ出かけて行っていい思いをしていたからです。

　ワシも何人かの女性と楽しいことをいっぱいさせて頂きました。

　でも、渋谷のシティホテルに出かけた時はちょいと悲しいというか変な体験をさせられてしまったのです。ノックをして部屋に入ると、一応女装はしているのですが明らかに男の人で、いきなりズボンを降ろされてチ○チ○をしゃぶられてしまいました。ワシはあえてその相手が男性だと気付かないフリをして彼のお口の中に果ててしまい、最後まで女性としてお相手させてもらったというわけです。

　ところでこのテレクラってのは、個室に電話が置かれているだけど、当局としては扱いに困ったのを覚えています。私設電話ボックスですから、風俗店といえないんじゃないかと悩んでいたみたい。でもその後、逆に女のコがお金を請求するケースが増えて（営業する女性）自然に消滅していったというわけです。ですからテレクラが出来た当初だけはワシも思いっ切り腰に羽が生えていましたね。

【舐達磨親方プロフィール】

1952年、山口県岩国市生まれ。夜の世界のフリーライターとして、新聞や雑誌で数多くの男女の物語を紡ぐ。中でも独特の風俗体験ルポは絶大の人気を博す。