2017年5月にデビューを飾り、その年の年末には「スカパー!アダルト放送大賞2018新人女優賞」に早くもノミネート。その後はアイドルグループのマシュマロ3d+のメンバーとしても大活躍。

誰からも愛された蘭々ちゃんが惜しまれつつもAVを卒業するのだ。それを記念したDVDとVRが『KMP』から発売！　はなむけの作品となった。

今回はあくまで「AV女優引退」ということで、今後の展望や引退作品話などをたっぷりと聞いてきた！

――蘭々ちゃんとはイベントで7年間ほど取材していますが、実はじっくりと話をしたことがないんです。だから、今回はインタビューができて嬉しいです。

「こちらこそ嬉しいです」

――昨年12月に引退発表をしているんですけど、引退を決めたきっかけはなんですか？

「実は1年前くらいから引退を決めていたんですけど、どうしようかなって悩んでいたんです。仲のいい美容師さんと全然関係のない話をしていたら、その美容師さんは物事をきっぱり決める人で、話を聞いていたら、いますぐマネージャーさんにAV女優を辞めるって言いたくなってきたんです。それで、その日に『1年後にAV女優を辞めます』って言い、引退することが決まりました」

――経緯はそういうことですが、気持ちとしてはどうして辞めようと思ったんですか？

「忙しいタイミングで辞めたいと思ったんです」

――仕事がなくて寂しい思いをしてから辞めるのではなくて、まだファンや業界から惜しまれるタイミングで辞めたかったんですね。それはいい考えです。

「あとは私自身が物事に終わりがないと頑張れない性格なんです」

――すごくいい美意識です。そうは言っても辞めると決断した時は寂しくなかったですか？

「寂しかったです。寂しかったので何回か波があったんですけど、毎回そういう気持ちになるから、その波にもちょっと慣れてきたんです。でも、本当に引退するぞと思って、マネージャーさんに言った時には、寂しい気持ちもあったけど、スッキリとした気持ちが大きかったです」

――ファンの人は寂しいと思うけど、晴れてAV女優を引退する感じですか？

「そうですね。この業界がイヤだから辞めるのではなくて、自分のタイミングで辞めるので」

――辞めるタイミングを選べる女優は少ないですからすごいですよ。現役時代の一番いい思い出はなんですか？

「初めて経験することばかりだったから、いい思い出だらけなんです。その中でも印象的な作品は30人中出し作品です。日常で一気に30人から中出しをされる機会はないので、AVならではなのでいい思い出です」

――作品以外での思い出はありますか？

「『スカパー！アダルト放送大賞2018』の新人女優賞にノミネートされたことです」

――2017年デビューなので、デビューして即ノミネートですよ！

「当時はスカパー！アダルト放送大賞に関して、どのくらい重要な賞なのか分からず、マネージャーさんから『なんかノミネートされたよ、いついつの日にちを空けといてね』くらいのレベルで話しが来たんです。だから、他のノミネート女優さんは投票を必死に呼びかけていているんですけど、私はそんなに呼びかけていなかったし、賞の重要さも分からなかったんです」

――ははは(笑)。蘭々ちゃんはマイペースのイメージがあります。

「それで授賞式に行った時、みんなドレスを着ているし、ファンの方も客席にものすごくいたので、『これはすごいことなんだ！』って思いました」

――当時の授賞式はものすごく規模が大きかったです。

「私はコメントも考えていないし、ただ会場に来た感じだったんです。私だけ緊張感も空気感も違うし、授賞式に迷い込んできた感じでした」

――私も取材していましたが、蘭々ちゃんの雰囲気はそんな感じでした。

「授賞式の場に立って、やっとすごいってことが分かったんですけど、他のノミネート女優さんとの温度差がすごくて受賞できませんでした。でも、それはそうだなって思いました(笑)」

――みなさん必死ですから(笑)。

「でも、もう少し頑張ればよかったかなって、いまではちょっと後悔しています」

――とは言っても、当時の新人賞ノミネート者4人のうち2人は引退していますから、蘭々ちゃんはここまでやり続けてすごいです。

「いまだにどうしてノミネートされたのか分からないんです(笑)」

――それは売れてるからですよ。

「当時のノミネートもKMPさんの作品だったからKMPさんには縁があります」