ヘア横のホクロがエロい樋口

　91年にヘアヌードブームの火つけ役となった写真集『water fruit』（朝日出版社）を上梓した樋口可南子（63）は、その代表格だ。

「全編モノクロの写真集ですが、和室での撮影が淫靡。樋口は手足の細い華奢な体をしていて、おっぱいも小ぶりですが、漆黒のヘアがナチュラルに生えているのを目にしたときは感動しましたね。　よく見ると、ヘアの横にホクロがあるのも激エロでした」（前出の織田氏）

　ヘアがぼちぼちお目こぼしになっていた時代ではあったが、メジャーな女優が初めてヘアをさらしたことで、ヘアヌードが市民権を得たと言ってもいいだろう。

「ヘアヌードのオファーを受けるかどうか迷っていた樋口の背中を押したのは、当時、彼女が不倫していたコピーライターの糸井重里氏だったそうです。　樋口は糸井氏との不倫を10年続けた後、93年に略奪婚を成就。２人が不倫していなければ、ヘアヌードブームは起きていなかったかも」（女性誌デスク）

　同じ91年に出版された宮沢りえ（48）の『Santa Fe』（朝日出版社）は発行部数１５５万部といわれる、ヘアヌード写真集史上最大のベストセラーになった。

「前年に出した“ふんどしカレンダー”も刺激的でしたが、輝くばかりの美少女だった18歳の宮沢りえがヘアをさらした衝撃は、すさまじかった。　といっても若草のようなヘアが写っているカットは１〜２点なんですけどね。お椀型の形のいいおっぱいにピンクの乳首がちょこんと乗っている風情はエロというより牧歌的なのどかさがありました」（掟氏）

　それもそのはず、この写真集には大量の未公開カットがあるらしいのだ。

「以前『ヨルタモリ』（フジテレビ系）に篠山紀信氏が出演した際に、そう明かしてました。『Santa　Fe』完全版が出版されることに期待しましょう」（織田氏）

　近年は再評価する動きもあるようで、「リアルタイムで知らない若者や海外の篠山紀信ファンで買い求める人が多いですね。荒魂書店では付録のポストカード３枚つきの状態のいい『Santa Fe』に３０００円前後の値がついてます」（前出の鎌田氏）

　グラビアと並行して歌手活動もしていた90年代前半は“学園祭の女王”と呼ばれた杉本彩（53）は、93年に１冊目のヘア写真集『ＥＮＦＩＮ』（風雅書房）をリリースしている。

「１６８センチでバスト88とプロポーション抜群の彼女は、87年の東レ水着キャンギャル他を歴任。写真集撮影時は24歳とあって、おっぱいはパツンパツン、直毛に近いヘアもフサフサでした」（織田氏）

　04年に映画『花と蛇』、翌05年に『花と蛇２　パリ／静子』に主演。緊縛、ムチ打ち、ロウソク攻め、木馬攻め、浣腸といった、究極のＳＭの世界に体当たりで挑んだ、彼女の原点とも言える写真集だった。

　95年度のクラリオンガールだった原千晶（47）は97年にヘア写真集『Bora Bora』（小学館）を発表。

　グラドルの他、深夜の若者向けバラエティ『ワンダフル』（ＴＢＳ系）のＭＣとしても活躍していた彼女のヘアヌードは、驚きを持って迎えられた。「ショートヘアと、のびやかな肢体で知られる彼女が南の島、ボラボラ島でロケ。細身のわりにボリューミーなおっぱいと、直毛タイプのヘアが見られます。健康的なお色気が印象的な一冊です」（グラビア誌編集者）

　連ドラ『パパと呼ばないで』（日本テレビ系・72年〜）で演じた“チー坊”で人気を博し、天才子役といわれた杉田かおる（57）は98年、33歳のときにヘアヌード写真集『女優ごっこ』（小学館）をリリース。

「17歳時に撮った秘蔵ヌード写真と、33歳の熟れたヘアヌードが同時に鑑賞できます。やや、ぽちゃ体型の彼女は、おっぱいは小ぶりですが、ヘアは濃密。　脱ぎっぷりがいいのは、中学時代に“ウラ番”だったと噂の彼女の経歴が関係あるのかもしれません」（前同）

　若い頃から脱ぎっぷりのよさに定評があった秋吉久美子（67）は、03年にマンを持して写真集『Kumiko　Akiyoshi』（バウハウス）を発表。49歳のヘアヌードが話題になった。

「エロというよりアートな写真集ですが、さすがは秋吉。張りを失わない美乳とタテ長の焼き海苔型ヘアを、惜しげもなく露出しています」（夕刊紙記者）

　動画で見たいという向きには、全裸の彼女が美毛をさらして男と絡んでみせる映画『透光の樹』（04年）がオススメだ。50歳になっても、全裸の濡れ場が演じられる女優は秋吉以外にいないだろう。