本日、7月26日は「幽霊の日」でございます。なぜこの日が幽霊の日になったかというと、1825（文政8）年の7月26日に、江戸の中村座で「東海道四谷怪談」が初演されたことに由来しているそうです。

　私は実際に幽霊を見た経験はないのですが、深夜に一人でエレベーターに乗ったりしていると「何かが背後にいる」なんて気配を身に感じ、マッチョな体とは裏腹に恐怖に慄いてしまい、階についた瞬間に部屋までダッシュで走っていくことがよくあります。

　恐ろしいのは幽霊ばかりではありません。AV好きの私ときたら、そんな時でさえも「あの気配はきっと、スケベな透明人間に囲まれていたからに違いない」などと、思ってしまうのです。

　実際、AVの世界では、女性がエレベーターに一人で乗っていると、白の全身タイツを着たスケベな透明人間が闖入してきて突然、襲われてしまうなんてことがよくあります。女性は下からのカメラアングルで透明人間に尻を揉みしだかれ、何が起きているのかもわからず呆然とするのですが、なぜかタイツの股間部分だけなぜか開いており、そこから飛び出たチン棒をしゃぶらされたりするのです。

　もっと恐ろしいのは見えないチン棒から、いきなりオシッコをぶっかけられることです。そして最終的には白濁液を体内にぶち込まれてしまうのです。

　そんな透明人間モノAVなのですが、私はこの手の作品を観ていて「ある疑問」を感じてしまいました。

　透明人間モノが出始めた頃は、先程言ったように「白タイツ」という、いかにもAVらしいバカバカしさがあったのですが、映像の技術が進歩していくにつれて完璧なCGを駆使するようになり、リアルな透明人間姿を再現されるようになったのです。この作品は本当に素晴らしく、男の体が透け透けなのに女性とセックスをしているという、映像作品として完璧なものでした。

　しかし、しばらくしたら透明人間作品は、なぜかまたタイツ姿に戻っていたのです。せっかく技術が進歩してリアルが追求できたのに、逆戻りをしてしまったとこに強い疑問を抱いた私は、知人のツテを辿って「透明人間AV研究科・Sさん」とコンタクトを取ることに成功し、訳を聞くことができました。

　Sさんはこう話してくれました。

「CGっていうのは、お金以上に頭と手間を使うんです。撮影する時点から編集の後にCGを入れることを考えてなければならないので、めちゃくちゃ大変らしいんですよ。つまり、そうとう熟練したスタッフでないと、CGの透明人間モノは作れない。それにお金をかければできるという訳でもないんですよね。そこに加えて、あまりにも映像技術に凝りすぎると、かえってシコるのにジャマになってしまうこともあるそうですよ」

　なるほど。たしかに、映画やドラマだったら凝っている映像はプラスに働くかもしれませんが、性欲剥き出しで夜な夜なチン棒をシゴいている時というのは、技術の素晴らしさよりもいち早く発射をしたいというのが男たちの素直な気持ちでしょう。

　凝りながらも、凝り過ぎもよくない。私はこの、透明人間モノAVの疑問を通じて改めて〝AVはバランスが大切〟ということ思い知らされました。

【付録】

7月26日のエロ言葉：「ゼンタイフェチ」

　全身タイツを着る、もしくは着ている人を見て性的嗜好を満たす方のことでございます。容姿を「消し去る」ことで本当の自分になることに魅力を感じたり、生地が持つ独特の感触を楽しむという側面もあるのだそうです。「全身タイツマニア」とも言ったりします。

【リボルバー・ヘッドプロフィール】

吉本興業所属のAV大好き芸人。芸歴5年目。握手会でお会いした女優さんは200名以上。過去、観た作品数はイチロー選手の安打世界記録（4367本）越え。SOD本社で単独ライブ開催。ネタは、50音全ての女優、男優、監督さんの紹介ギャグやAVあるある、AV紙芝居など。毎日Twitter（ @RevolverHead01 ）にて、毎日AV界情報番組ヒルヌキ&レビューを投稿。主に、渋谷∞ホールや神保町花月で活動している。