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キャッチアップ

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長
【友人の姉に誘惑された思い出】
T・H 57歳 埼玉県在住
高校3年だったころ、友人の姉が離婚をして戻ってきた。たしか20代後半だったその人は、涼しげな美人で、わたしの周囲のだれよりもきれいな女性だった。
当時はいまと違い、出戻りとして世間の目は冷たく、そのためか友人の姉は出歩くことが少なかったようだった。
わたしは別段、その友人と懇意というわけではなかったが、お姉さんの存在を知ってから、なにかと用を見つけては、彼の家に出入りするようになっていた。友人が留守のとき、応対に出てくれたお姉さんの姿形、表情、声、匂い、そして惑わされてしまいそうな色香に接したわたしは、その夜、お姉さんの淫らな姿を思い浮かべて手淫にふけってしまうほどだった。
そんなある日、年の瀬も押し迫ってきたころ、わたしは街角でお姉さんを見つけた。彼女はわたしの視線に気づくと、華やかで、そして少しさびしげな笑みを浮かべて近づいてきた。
「お一人?」
「は、はい」
「よかったら、お茶でも」
わたしはおどろき、うろたえ、すぐに返事ができなかった。そんなわたしの様子を見つめるお姉さんの姿は、はかなげで頼りなく、だれかが抱きしめていなければ消え去ってしまいそうに思えた。
「ダメ?」
わたしより少し背の低いお姉さんは、上目づかいで言う。
「い、いいえ」
「そう、よかった」
お姉さんは笑顔を見せてくれた。それはわたしが見た、彼女の初めての笑顔かも知れなかった。
街角にある暗くて狭い喫茶店に入り、わたしはコーヒーを、彼女はミルクティを注文した。
味なんかおぼえていない。ただ薄い闇に浮かぶ彼女の姿を、見つめては目をそらし、そしてまた視線を送ってははずしをくり返していた。
会話の内容もあまりおぼえていない。けれど、彼女が自分のことを、弟もかわいそう、わたしみたいな出戻りの姉がいたら、と言ったのだけははっきりとおぼえている。
それに対して、わたしは何かを抗弁した。その言葉にじっと耳をかたむけていたお姉さんは、うつむき加減に笑みを浮かべると、こう言った。
「お酒、飲みにいかない?」
酔いで何かをまぎらわせようと思ったのか、それとも逆に、酔いで意識を高めようとしたのか、いまになってもわからない。けれど、わたしと彼女は居酒屋でビールを飲み、気がつくとホテルの1室で向かい合っていた。
わたしにとっては初めての体験だった。何をどうしていいのかわからずに立ちすくんでいると、お姉さんはわたしのほほにそっと手を伸ばし、唇を重ねてきた。
「緊張してる? こわがらなくていいのよ」
お姉さんはやさしくそう言うと、今度は舌で唇をこじ開け、しのばせてくる。わたしは、ねっとりとした厚ぼったい感触に、早くも股間がうずきはじめ、痛いくらいに勃起するのを知った。
「ふふふ、もう、こんなになってる」
それを知ったお姉さんは、うれしそうな笑顔で言った。その表情には、いままでのさびしさは微塵もなく、妖しげで淫靡で、それでもきれいだとわたしは思った。
「女の子とこんなこと、したことある?」
「い、いいえ」
「じゃあ、わたしが初めてなんだ。うれしい」
お姉さんはそう言うと、ひざまずき、わたしのズボンに手を伸ばす。
「初めてだったら、早くイッちゃうから」
彼女はわたしのズボンを脱がし、パンツをおろすと直立したペニスに手を伸ばし、舌を絡めてくる。
「ビクンビクン、脈打ってる。それにきれいでカワイイ」
お姉さんはそういい、口を広げてほお張る。そのなめらかでぬめりのある温かな感触に、わたしは思わず天をあおいでしまった。
お姉さんはわたしを吸い込み、全体を舐り、ほおの裏側でおおいつくしてくれた。わたしは我慢ができなくなり、そのまま射精してしまう。
「ん、うん」
お姉さんはわたしのザーメンを受け止め、そして飲み込んでしまった。
「すごい、量が多くて濃いの。でも、甘くておいしい」
わたしは虚脱をおぼえる。けれど、それは次に見てしまった光景によって、すぐに振り払われてしまう。
お姉さんは呆然と立ちつくすわたしを見ながら、衣装を脱ぎはじめた。上着を脱ぎ、レースのついたスリップ姿になり、そしてわたしに身を寄せてくる。
「好きにしてもいいのよ、わたしの身体を」
わたしは頭に血がのぼり、うわ言のような言葉だけを漏らす。お姉さんはわたしに身体を密着させ、手を乳房にいざなう。
「ほら、もっと力を入れてもいいのよ。どう? やわらかいでしょ」
わたしはその柔軟な肉塊をわしづかみにし、指を食い込ませてみる。ちぎれとれそうで、それでも存在を誇示する胸乳に意識は高揚し、すぐに股間の一物は復活をとげる。
「すごい、もう、こんなになってる」
お姉さんはそんなわたしを確認すると、より淫妖な笑みを浮かべてベッドに導くのだった。
ベッドにあお向けになったわたしの衣服をはぎ取り、お姉さんも全裸になった。そして、寝そべるわたしの全身を、くまなく舐りはじめる。その舌の感触、唾液の粘り気、そして温かさにわたしは陶然となってしまう。
「ふふ、もう我慢できないの? ほら、オチンチンの先から我慢汁がこんなに」
わたしの屹立したペニスをもてあそんでいたお姉さんは、指に透明の粘液を絡みつけて言った。
「ふふふ、じゃあ、わたしをごちそうしてあげる。お好きなように味わって」
お姉さんは、軽くキスをしながらあお向けになった。わたしは欲情のおもむくまま、おおいかぶさる。
しかし、なんといっても初めての体験だ。何をどうしていいのか、この持てあましたモノをどこに納めていいのかわからない。
するとお姉さんは、そっとわたしに手をそえ、濡れた蜜壺に導いてくれる。
「ここよ、ここにあなたのオチンチンを挿れるの。そう、ゆっくりでいいから。そうよ、そう……。あん、入った」
挿入の瞬間、わたしは全身の血液が逆流するような快感と感激をおぼえた。そして、この瞬間がいつまでも続くように願う。それがかなうのなら、ここで命を落としてもいいとさえ思った。
お姉さんは、そんなわたしをより奥まった部分まで到達するよう、腰を持ちあげてくる。わたしのペニスは、その全部がお姉さんの膣内に埋没する。
「最初はゆっくり。そう、あせらないでいいから。うん、そう……、あん、届く、あなたのが届く。うん、いい、気持ちいい」
わたしは、興奮をなるべく露呈させずに、ゆっくりとお姉さんの内部を感じ取っていた。お姉さんはそんなわたしに、乳房を舐めるように、そして肉裂の頂点にある淫核をなぞるように指示する。
「そうよ、そう、あん、気持ちいい。じょうずよ、うん、もう、好きなようにしてもいいのよ、好きに。ああん、好きに動いて、もっと、やん、もっとわたしを、わたしを感じて!」
許しをえたわたしは、思うがままお姉さんをつらぬいた。彼女もわたしの動きに対して敏感な反応をしめし、喘ぎ、悶える。
わたしは、お姉さんの華麗な表情が、より美しくゆがむのを見つめながら、せりあがる精液の塊をこらえきれずにいる。
「うんん、イク、イキそう、あなたも、あなたもイッちゃいそう?」
「は、はい」
「いいのよ、そのまま来て、ああん、きてきて、やんやん、もうダメ!」
わたしはそのまま、お姉さんの中に吐き出した。そして彼女は全部を受け止め、ゆるやかな表情でほほ笑むと、わたしに唇をあてえてくれたのだった。
それを最後に彼女とは会っていない。わたしは受験勉強に忙しくなり、友人の家から足が遠のいたからだ。そして春が来て都心の大学に合格すると、下宿生活を余儀なくされた。
風のうわさに、彼女が再婚したと言うことを聞いた。しかし、わたしの甘美な体験は、永遠に思い出として胸に刻み込まれている。
- 【選者紹介】
- 長月タケオ(ながつきたけお)
- 1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。
- 1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。
- おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)
- 『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)
- 『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)
- 『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)
- 『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)ほか
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- 誘惑する女 熟女たちの悦楽 長月タケオ短編集
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